ご覧の通り、屋根の仕上げとなります「ガルバリウム鋼板」が縦櫨(タテハゼ)葺き
にて施工されております。今後、この上に太陽光発電パネルが設置されて参ります。
京都市内は、ほぼ全域に景観に関します約束事が条例で決められておりますので
屋根に使える「色」も決まっております。そして驚くなかれ、当然ながら太陽光パネル
の「色」も許可が下りるものとそうでないものがございます。青みがかったパネルは
地域により認められません。黒っぽいものはOK。因みににお膝元にある京セラ製品
は黒。流石です。因みに今回の太陽光パネルはPanasonicSANYO製。現在効率
が世界一のパネルを使用します。
そして内部では、階段の鉄骨ささら部分が設置されました。その幅1200mm。
普通の住宅の幅が800mm程度ですので、結構広めの階段と言えます。
LDKの一角を占める階段ですが、印象的なシーンを創りだしてくれる予定です。
踏板の厚みは45mm。ほぼ「根太」の厚みとなりますので、これまた圧巻な
感じになる予定です。
屋根廻りの防水や各種構造金物の設置工事も完了し、外部廻りの耐力壁の施工が
終わりましたので、次は窓(アルミサッシ)の設置へと移っていきます。
まずは屋根廻り防水とダイレクトに関係してくる「天窓」の設置から。和製英語では
トップライトと呼びます。英語ではスカイライト。その名の通り空が見えます。
天高く設けられたこの天窓。この真下には、普通よりも横幅の広い階段が設置され
リビングや2階ホールに自然光を導いてくれます。
今日は生憎の雨模様でしたが、それでも充分の光量。雨模様でしたが、屋根防水
の施工がキチンとできているかどうかの試験も兼ねることのできる「雨」でした。
上棟が完了しまして、次に行う工事は構造用の耐震金物の設置や耐力壁の施工
となります。木造の軸組が出来まして、金物類の取り付けが終わりましたら、階数
と行政指針によりますが「中間検査」というものを受けて、合格する必要があります。
この中間検査を行いますのは、第三者の指定確認検査機関の検査員。
上の写真は、検査を受けているところです。図面通りに金物がついているか、耐力壁
の施工がされているか、建物位置は間違っていないか、などなど検査をされるわけです。
指摘事項がある場合もありますが、今回は無事ノーミスでクリアといった感じで、中間検査
の合格証を受領いたしました。
そして続きまして、構造設計者によります検査。
どちらかと言えば、実はこちらの方が厳しかったりします・・。
写真は屋根の上に登って見晴らしを確認中の構造家(門藤氏)・・・、あ、違う。屋根
の先端部分の耐力を確認中。勿論金物の取り付け方法や耐力壁のビスピッチ、耐力
壁の考え方なども現場に伝えつつ、是正事項を伝えて行きます。今回は2階の一部が
スキップしておりますので、その部分の構造が少し特殊。ですので、その部分の金物
補強も少し特殊。
というわけで、その部分の是正指摘は多少ありましたが、概ね良好な検査結果でした。
私も屋根のアスファルトルーフィングの重ね代を確認しておきました。
ついでに屋根の上からの景色を堪能。
おっ!北西方面に送り火の一つ「舟形」を発見。2階から見えないのが少し残念
ですが、良い景色が広がっております。。
というわけで、一区切りつきまして、工事も本格化して参ります。
本日無事、上棟式を開催いたしました。
お施主様とお出会いしたのが、今年の1月末。ここに至るまで10ヶ月という月日が
積み上げられてきました。無事上棟を迎えることができ、非常に嬉しく思っております。
基礎の段階では「狭いんじゃないの??」と皆さん思われるわけですが、骨組みが
出来上がりますと「広いんじゃないの??」という感想に変わります。不思議です。
今回も、そんな不思議体験をKTさまに味わっていただきました。
上棟式やその後の直会(なおらい)によりまして、造る側・住まわれる側双方の気
持ちが一つにまとまった気がしております。
現場監督さんの「気持ちとこころを込めまして、創りあげていきたいと思います」という
言葉通り、良い建物・空間に仕上がっていきますよう、設計者としても監理して参りたい
と思います。これからもたのしみです。
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