本日は秋雨の合間の晴れ間。暑さもましで清々しい朝の現場に行って参りました。
先週は足場が組まれて、壁についていた長年の埃などを掃除していただいており
ましたが、その作業も無事終わり、本日は火袋の高窓をゴソっと入れ替える作業が
進められておりました。
写真は火袋を外部から眺めた様子。
今回の高窓はリモコンで開閉できる仕様となっておりますので、熱気などはスムーズ
に抜けていくことと思います。
そして水廻りではユニットバスも据付が完了しておりまして、各種下地工事もほぼ
完了しております。
写真は坪庭を眺めながらトイレへと通じる廊下。
季節を感じる廊下ですね~。
こちらも仕上がりを待つ状態です!
写真は台所の上部を見上げたところ。通り土間上部の火袋と呼ばれる部分です。
昔(建築当初)はここに「おくどさん」が置かれ、煙が上に抜けていた場所。
長年たまった埃などを払いまして、キレイになりつつあります。
既存のキッチンも撤去されましたので、掃除が終わって足場が解体されますと
新しいキッチンが据え付けられる予定です。
そして、他の箇所でも工事は進んでおりまして。。
写真は道路に面した「迎えの間」を造っている様子。
天井や床・壁の下地工事が大工さんによって進められております。
この上にいろいろと仕上げが施されていくわけですが、今は下準備が着々と
進められているところです。
どのように仕上がるのかは、乞うご期待です!
町家の改修工事過程を見ていますと、いろいろなもの(記憶)に出会います。
前回の改修工事時に貼られたと思われる仕上げ材を剥がしますと、建築当初
の大工さんが納まりを検討したスケッチや、お施主様が子供だったころの落書き
なども出現したりして、想い出話しに花が咲いたりもします。
そんな光景を見ていますと、確かに家はご家族の記憶を刻んでいるんだな~と
思ったりします。
今回もそんな記憶達に出会いました。と同時に建築当初の仕上げ達にも出会い
ました。
写真は道路側の一皮。中間領域(環境調整ゾーン)となる部分。天井を剥がしますと
化粧野地板が姿を現しました。
設計時ではヨシベニアにて仕上げる予定でしたが、折角ですので建築当初の仕上げ
をそのまま現す方針に転換いたしました。
そして、水廻り部分の廊下も・・
前の改修時に張られていた化粧材を剥がしますと、これまたキレイな仕上げ材が
顔を出しました。
こちらも元の姿を活かして全体の雰囲気を整えていくことといたします。
設計時点では分からなかった空間要素が解体することで分かるといったことも
リノベーションの醍醐味だったりします。
そんな空間要素を取り込んで現場で再構築していく作業は、昔の設計者(大工さん)
との協同作業のように感じたりもします。
築年数は不明ですが、内部は完全に京町家の造りをしています。
床は上げられて、キッチンが据えられておりますが、写真は通り土間の様子。
物を片付ける前は床は既存のままで・・・というお話でしたが、
現状を確認されて、この機会と一緒に床もやはり やりかえる方針となりました。
床とキッチンとハイサイドライトや照明がやりかえられる予定です。
今でも良い風情を醸し出しておりますが、よりよい雰囲気へと変貌を
遂げていく予定です。
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