■小ネタを少し。
「神社」と「神宮」の違いは何かご存知でしょうか?
知っている人にはツマラナイネタで申し訳ないのですが、2つ
の違いは、神様をお祀りしているのが「神社」。天皇をお祀り
しているのが「神宮」です。
京都にあります「平安神宮」。平安京1100周年記念事業と
しまして、桓武天皇をお祀りするために100年程前に建てら
れたのは有名な話しです。
来年から始まるNHK大河ドラマの主人公「平清盛」。先日
下鴨神社でロケもあり、マツケン(松山健一の方)も来ており
ましたが、「平家」も「源氏」も桓武天皇の子孫とのこと。
ちなみに先日、私は皇太子殿下が大宮御所から出てこられる
ところに遭遇しました。わけもなく、感動しました。
天皇家の家系ほど明確に残っている家柄は少ないと思いますが、
人類は脈々とむかーしから引き継がれているわけです。
何か話しが大きくなってきましたが、今回はそんな取っ掛かり
で始まります。
それではどうぞおたのしみください。
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■空想的な建築のはなし
人類の歴史は約600万年。
チンパンジーとの共通祖先から枝分かれしたところから始まる。
枝分かれ後、猿人、原人、旧人、新人と姿を変える/進化する。
その進化の過程で、進化の速度は明らかに加速している。。
今から約30年程前のアメリカにある、とある研究機関(シン
クタンク)の一研究者/物理学者により、人類が滅亡の危機に
立たされるであろう場面を報告/警告した書類がある。
物理学者の名前はハインズマン。
報告書は『ハインズマン・レポート』と呼ばれる。
人類が滅亡の危機に立つであろう場面は全てで5つ。
1.地球への隕石落下や小惑星衝突による「宇宙規模の災害」
2.過去何度かあった、地磁器変動/変換による一時的地磁気
消失時による、宇宙放射線の影響。即ち「地球規模の環境
変動」
3.「核戦争」。(30年ほど前のレポートなので、その可能
性は確かにあった。)
4.「新種ウィルスの出現」。(HIVウィルスの出現を予測
していたのかもしれない)
5.「人類の進化」。人類が今まで進化してきた如く、より高
度な知能を持った「次世代のヒト」が出現したとき、昔の
北京原人やネアンデルタール人のように、現生人類も滅びる。。
以上5つ。
SFのような話しだな。と思ったそこの貴方。鋭い!
以上は、とある本(ジェノサイド/高野和明著)に書いてある
空想レポートの一節である。実際には存在しない。
しかし、現生人類がむかーしからの進化の結果、今の知能・姿
かたちを有しているのは紛れも無い事実であり、その進化が今
後起き得ないとは誰も断言出来ないことも事実である。
今の人類が解析/理解/分析などの限界にあると思ってしまっ
ている事項も、次元を超えた知性を有する進化した人類が出現
した瞬間、一気に解決策を見出してしまうのかもしれない。
「地球外生命体(宇宙人)」というと、可能性は全くゼロでは
ないにしろ、何か他力本願的SFの世界だが、「人類の進化」
というと、明日にでも起こり得る自力本願的SFの世界である
ように思う。
実際、進化の瞬間は飛躍的/突然変異的なのか、何世代にも渡
って、ジワリジワリと進行する類のものなのかは知らないが、
600万年前から比べると、人類は確かに進化してきたし、色
んなものを発明してきた。
マックのジョブズ氏の発想然り、エジソン然り、アインシュタ
イン然り、iPS細胞の山中伸弥教授然り。
あ、何故iPS細胞のiが小文字かご存知だろうか?そこには、
iPhoneやiPadのように、誰もが親しみを持って扱え
る技術にしたいという山中教授の意思が組み込まれている。ジ
ョブズ氏は、そんなところにも影響を及ぼしていた。
話しを戻す。
人類の進化が起きたときに、現生人類が滅亡するかどうかはと
もかくとして、現常識を凌駕する「発明」がアチコチで発生す
ることは容易に想像がつく。現生の天才達でさえ、とてつもな
い「発明/発見」をしてきているのだから。
そんな「超常識」が常識化した世界になったときに建てられる
建築とは、一体どんなものだろう?とフト思った次第である。
横穴式住居(洞穴)に始まり、竪穴式住居へと進化した建物。
いきなり「市役所」とか「美術館」とか「飛行場」といったも
のが必要なわけではなく、始まりはいつも「住居」だったと思
う。
次世代のヒトが、初めに「住居」を設計するかどうかは知らな
いが、どんな住居を設計するんだろう?と空想してみるのも面
白いかもしれない。
言うまでもなく、私は天才じゃないし、ましてや次世代のヒト
でもない。紛れも無く平凡な現生人類の端くれ/一個体である。
なので、ここで「次世代のヒトが考える住居」を記述すること
が、残念ながら出来ない。空想ですら多分、次世代のヒトには
及ばない。
そんなことは百も承知であることをご承知いただき、空想して
みる。あ、今回はしないが、今後空想してみたいと思う。。
何の役にも立たないだろうが・・。
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■編集後記
まだ「ジェノサイド」という小説は読んでいる途中です。
でも「ハインズマン・レポート」がフィクションだとは気付き
ませんでした。流石、小説家。
因みに最近読んで、一番おすすめしたい本は「下町ロケット」
直木賞受賞作品です。
読書の秋。食欲の秋。芸術の秋。などなど沢山ありますが
皆さんは何の秋を楽しんでいらっしゃいますか。
空想の秋も楽しいかもしれません。
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ヒトは人智を超えられない。
でも、人智に限界はない。
建て方開始から4日目の状態です。骨組みは完成し、上棟を迎えております。
ただ、屋根廻りや庇廻りが若干手間の掛かるカタチをしておりますので、その部分は
もう少し時間が必要です。
建て方初日の大工さんは、なんと10人。今も6人の大工さんに連日格闘頂いており
ます。手間は掛かりますが、庇廻りは意匠的に重要なポイントですので、カタチに
なるまでもう少しの辛抱です。
それでもようやく、RCの壁(塀)と建物が融合する状態になりました!
上棟が完了しまして、次に行う工事は構造用の耐震金物の設置や耐力壁の施工
となります。木造の軸組が出来まして、金物類の取り付けが終わりましたら、階数
と行政指針によりますが「中間検査」というものを受けて、合格する必要があります。
この中間検査を行いますのは、第三者の指定確認検査機関の検査員。
上の写真は、検査を受けているところです。図面通りに金物がついているか、耐力壁
の施工がされているか、建物位置は間違っていないか、などなど検査をされるわけです。
指摘事項がある場合もありますが、今回は無事ノーミスでクリアといった感じで、中間検査
の合格証を受領いたしました。
そして続きまして、構造設計者によります検査。
どちらかと言えば、実はこちらの方が厳しかったりします・・。
写真は屋根の上に登って見晴らしを確認中の構造家(門藤氏)・・・、あ、違う。屋根
の先端部分の耐力を確認中。勿論金物の取り付け方法や耐力壁のビスピッチ、耐力
壁の考え方なども現場に伝えつつ、是正事項を伝えて行きます。今回は2階の一部が
スキップしておりますので、その部分の構造が少し特殊。ですので、その部分の金物
補強も少し特殊。
というわけで、その部分の是正指摘は多少ありましたが、概ね良好な検査結果でした。
私も屋根のアスファルトルーフィングの重ね代を確認しておきました。
ついでに屋根の上からの景色を堪能。
おっ!北西方面に送り火の一つ「舟形」を発見。2階から見えないのが少し残念
ですが、良い景色が広がっております。。
というわけで、一区切りつきまして、工事も本格化して参ります。
外部の足場も外れまして、外構工事も着々と進んでおります。
写真は庭のタイルが貼られたところ。白でスッキリ明るく広く見えるようになりました。
タイルが貼られていない一角には「マルバノキ」というハート型の葉っぱをつける落葉樹
が植えられる予定です。お施主様が探してこられた逸品。この庭に良く合うと思います。
さて、本日のメイン議題は「内装仕上げの決定」。フローリングや造作家具・扉に使う木の
面材・質感は決まっておりましたので、それらがより映えるカタチを目指してのご提案。
設計のご依頼を頂いた当初より、テーマは「旅館のようなシンプルさ」。
それを「木」と「左官のような風合い」で表現していくことを柱にしております。
さて、どのようになりますか。これから益々たのしみです。これからの1ヶ月、目が
離せません!
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