■日本が位置する緯度20度~50度の帯を世界的に見てみる
と、サハラ砂漠・ゴビ砂漠など「乾燥地帯」が大半を占めて
いることが世界地図や地球儀を見ると分かります。
同じ緯度にも関わらず、何故日本は四季に富んだ緑豊かな
土地を形成しているのか?という話題を先日のNHKスペシ
ャルで放映していました。
非常に興味深かったのですが、睡魔に勝てず理由は分からず
終いです・・・。
砂漠地帯ってもっと緯度が南かと漠然と思っていましたが
勝手な既成概念や自分の知識は当てにならないと感じました。
さて、今回はそんな話しと全く関係ありませんが・・。
それではどうぞおたのしみください。
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■モノの考え方
設計をするにあたって気をつけている点のお話。
既成概念を疑ってかかること。
この既成概念というのは、思考を進めていく上で非常に邪魔な
存在である。そして経験を積むごとに、この既成概念という領
域は放っておくとドンドン拡張していく。これは、随分前のコ
ラム(「想像力>経験でありたい」や「アクセルとブレーキ」)
でも述べた通りである。
個人的には、常に新鮮/まっさらな眼でモノゴトを見る/考え
る必要があると思っている。
既成概念は、可能性を潰す。思考の範囲を狭める。考えること
を放棄する。などに繋がりかねない。と思うのである。
「それはありえない」「そんなアホな」ということにこそ、実
は新しい価値や仕組みが眠っているかもしれない。眠っていな
い可能性が99%だとしても、残り1%を放棄する必要はない。
まあ全ては自分に言い聞かせているのだが・・。
そして、もう一つ気をつけている点。
自分の知識の範疇で考えないこと。
「無知の知」ではないが、自分が有している知識や経験など、
微々たるものであることを肝に銘じておくことである。全ての
知識を得ることなど到底不可能である。しかし、調べることは
出来る。知らなくても、知ることはできる。
なぜこんなことをいきなり書いたのか、というと、自分の中に
2つの設計手法が存在しているように感じたからである。
新しい設計に着手しようとする時、勿論予算や法的条件や敷地
形状や大きさ、周辺環境や歴史など様々な要因を手掛りに設計
を進めていくわけだが、どのような設計にも「着想点」という
のがある。
一つは、過去に設計した取組みというか、コンセプト的なもの
を進化させようという考え。
もう一つは、過去に設計した取組み方から極力離れた位置から
発想を始めようとする考え、
前者は進化させる方法。後者は発見していく方法。だと思う。
では、進化には何が必要か?
自分の中で確立されてしまった「既成概念」を壊す、若しくは
疑って掛かることが必要だと思う。「既成概念」ありきで進め
るのではなく、実はその概念が間違っていると仮定することか
ら始めることが必要だと思うのである。進化とは改良ではない。
概念の飛躍だと思う。
そして、発見には何が必要か?
自分が有する知識以上のものを自分の中に取り込んだときに、
モノの見方が変わったり、新たな視点が生まれたりする。その
視点を持つことである。
恐らく、どちらの手法にせよ、それらを続けていくことが重要
だと思っている。
「既成概念」が変われば、発想が変わる。新たな「知識」を身
につければ、新たな発想が生まれる。
そして最終的には、新たな概念や仕組みが、社会をハッピーに
する新しい「価値」を生み出すことに繋がれば本望である。
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■編集後記
今月からオーストラリア人のJ君にバイトに来て貰っています。
とあるリノベーションのカラーコーディネートを手伝って貰う
と、日本的ではない発想のコーディネートを提案してきました。
これもまた新たな刺激です。
ちなみにJ君。日本語1級を持っていますので、私達が英語を
話す必要はありません。いや、まるで話せるかのような書き方
ですが、話せません。
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■発 行:空間工房 用舎行蔵 一級建築士事務所
(くうかんこうぼう ようしゃこうぞう)
住 所:〒602-0914
京都市上京区室町通り中立売下ル花立町486
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E-mail:info@yosyakozo.jp
新たな仕組みが新たな価値を創出します。
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