空間工房 一級建築事務所

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10.10.11 Monday

モノの考え方

■日本が位置する緯度20度~50度の帯を世界的に見てみる

 と、サハラ砂漠・ゴビ砂漠など「乾燥地帯」が大半を占めて

 いることが世界地図や地球儀を見ると分かります。

 同じ緯度にも関わらず、何故日本は四季に富んだ緑豊かな

 土地を形成しているのか?という話題を先日のNHKスペシ

 ャルで放映していました。

 非常に興味深かったのですが、睡魔に勝てず理由は分からず

 終いです・・・。

 砂漠地帯ってもっと緯度が南かと漠然と思っていましたが

 勝手な既成概念や自分の知識は当てにならないと感じました。

 さて、今回はそんな話しと全く関係ありませんが・・。

 それではどうぞおたのしみください。
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■モノの考え方

 設計をするにあたって気をつけている点のお話。

 既成概念を疑ってかかること。

 この既成概念というのは、思考を進めていく上で非常に邪魔な
 存在である。そして経験を積むごとに、この既成概念という領
 域は放っておくとドンドン拡張していく。これは、随分前のコ
 ラム(「想像力>経験でありたい」や「アクセルとブレーキ」)
 でも述べた通りである。

 個人的には、常に新鮮/まっさらな眼でモノゴトを見る/考え
 る必要があると思っている。

 既成概念は、可能性を潰す。思考の範囲を狭める。考えること
 を放棄する。などに繋がりかねない。と思うのである。

 「それはありえない」「そんなアホな」ということにこそ、実
 は新しい価値や仕組みが眠っているかもしれない。眠っていな
 い可能性が99%だとしても、残り1%を放棄する必要はない。

 まあ全ては自分に言い聞かせているのだが・・。

 そして、もう一つ気をつけている点。

 自分の知識の範疇で考えないこと。

 「無知の知」ではないが、自分が有している知識や経験など、
 微々たるものであることを肝に銘じておくことである。全ての
 知識を得ることなど到底不可能である。しかし、調べることは
 出来る。知らなくても、知ることはできる。

 なぜこんなことをいきなり書いたのか、というと、自分の中に
 2つの設計手法が存在しているように感じたからである。

 新しい設計に着手しようとする時、勿論予算や法的条件や敷地
 形状や大きさ、周辺環境や歴史など様々な要因を手掛りに設計
 を進めていくわけだが、どのような設計にも「着想点」という
 のがある。

 一つは、過去に設計した取組みというか、コンセプト的なもの
 を進化させようという考え。

 もう一つは、過去に設計した取組み方から極力離れた位置から
 発想を始めようとする考え、

 前者は進化させる方法。後者は発見していく方法。だと思う。

 では、進化には何が必要か?

 自分の中で確立されてしまった「既成概念」を壊す、若しくは
 疑って掛かることが必要だと思う。「既成概念」ありきで進め
 るのではなく、実はその概念が間違っていると仮定することか
 ら始めることが必要だと思うのである。進化とは改良ではない。
 概念の飛躍だと思う。

 そして、発見には何が必要か?

 自分が有する知識以上のものを自分の中に取り込んだときに、
 モノの見方が変わったり、新たな視点が生まれたりする。その
 視点を持つことである。

 恐らく、どちらの手法にせよ、それらを続けていくことが重要
 だと思っている。

 「既成概念」が変われば、発想が変わる。新たな「知識」を身
 につければ、新たな発想が生まれる。

 そして最終的には、新たな概念や仕組みが、社会をハッピーに
 する新しい「価値」を生み出すことに繋がれば本望である。
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■編集後記

 今月からオーストラリア人のJ君にバイトに来て貰っています。

 とあるリノベーションのカラーコーディネートを手伝って貰う

 と、日本的ではない発想のコーディネートを提案してきました。

 これもまた新たな刺激です。

 ちなみにJ君。日本語1級を持っていますので、私達が英語を

 話す必要はありません。いや、まるで話せるかのような書き方

 ですが、話せません。
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 新たな仕組みが新たな価値を創出します。

コラム | by muranishi | comments(0)

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