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11.02.02 Wednesday

京都2111

■来月の終わりに、とあるイベントを開催する予定です。

 まずは、京都を拠点に活動する建築家達8組が集まって第一回

 目をスタートさせます。

 私達もその中の1組として、参加させていただきます。

 どんなイベントになるのか?というところを少し書いてみます。

 まだまだ詳細は詰めていく余地がありますが、興味のある方は

 是非ご来場ください。

 日程や場所は後日アナウンスさせていただきます。

 それではどうぞおたのしみください。
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■京都2111

 「京都2111」。なんとも訳の分からないタイトルである。
 と思う。

 徐々に説明する。

 時間は遡って、去年の年末。とある建築家の掛け声のもと、と
 ある建築家達が8組集まった。とある京町家に。

 この8組の建築家/設計事務所。全て京都を拠点に活動してい
 る。私達も含めて。

 何を目的に集まったのか?

 最初の発想は、こうである。

 建築家という存在が、ここ10年ほどでTVや雑誌を通して認
 知はされるようになってきたかもしれない。が、実際の建築家
 の仕事というものを認識している人の数は少なく、知らないが
 故に頼みづらく、頼むにしても取っ掛かりが見つけられない人
 が居るのではないか?

 これはひとえに、探す側(お施主様)サイドの問題ではなく、
 建築家側/設計事務所側のアピールの仕方が悪いのではないか?
 という観点に立って、何か集まって出来ないか?ということを
 模索する。というのが発端だった。

 よく広告やチラシで見掛ける、建築家による展示会や相談会。
 これらの多くは、建築/住宅プロデュース会社が主催していた
 り、住宅コンペ会社が主催していたりする。実は、建築家自身
 が主体となって、活動を繰り広げている例は少ない。そのレア
 ケースをやってみようというのが、今回の集まりの狙いである。

 よくある展示会や相談会。行かれたことがある方は想像がつく
 かもしれないが、各建築家が各自のブースに設計事例の写真や
 ら模型やらを飾って、その前に陣取りつつ来場者と話しをし、
 上手くいけば、主催者が運営する会員制度などに入会していた
 だき、次のステップ即ち基本設計などに移っていく。というも
 のである。

 まあ、何のための相談会かというと、仕事受注のための相談会
 に他ならない。私達も仕事がなければ生活できないので、主催
 者とは持ちつ持たれつの関係であることは間違いない。

 それはそれでよい。

 でも。

 折角、私達建築家が自ら主体となってやろうとしているイベン
 トで、前例を真似しても何の面白みもない。仕事の受注に繋が
 るかもしれないが、私達自身のモチベーションは恐らく維持で
 きない。なぜなら、受注することのみが目的となってしまうの
 で。

 そうではない切り口はないだろうか?地道かもしれないが、建
 築家という職業を選択した人間達が考えていること、実際の仕
 事内容、ハウスメーカーなどの企業団体と一体何が違うのか、
 などを広く知ってもらう。しかし、建築家だけの集まりでは、
 考え方も偏ってしまうし、一般の方の想いから乖離する恐れも
 ある。なので、出来れば異業種の方々とも意見を交換してみた
 いし、本来建築とはもっとオープンなもので、生活に密着した
 もののハズであるから、一般の方と普通に話しがしたい。

 それには皆が興味を持ってもらえるテーマが必要である。私達
 も真剣に取組めるテーマ。一回で終わりではなく、このテーマ
 を通じて色々な人から様々な意見が飛び交うような持続可能な
 テーマ。そのテーマを軸に、まずは私達建築家8組からスター
 トして、将来的には建築に限らず数多くの方々が参加できるよ
 うな潮流を起こせればいい。

 それが、「京都2111」である。

 今から100年後の京都に託したい思い。私達であれば、街並
 みや住宅(町家)のあるべき姿の提案。庭師の方、看板デザイ
 ンの方、寺院関係の方、祇園祭保存会の方、茶道関係の方、華
 道関係の方、大学関係の方、京都を本社に持つ企業の方、そし
 て市民のみんなが望む100年後の京都のあり方。それを考え
 ていこうかな?というのが、昨日皆で決めたところである。

 敢えて「100年後」の京都ではなく、「2111」としたの
 には理由がある。この集まりが存続するほどに、2111年が
 確実に近付いてくるからである。つまり、残り時間が少なくな
 るという制約を設けた方が、真剣度が増すとの想いも込められ
 ている。

 今年は2011年。そして100年後、確実に2111年の未
 来がやってくる。その日のために今しなきゃいけないことがあ
 る、と思う。
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■編集後記

 このイベントが、何をもって「成功」と呼ぶのかは分かりませ

 ん。沢山の人に来て頂ければ成功なのか。私達がビジョンを示

 せれば成功なのか。ビジョンに対する批評を頂ければ成功なの

 か。第二回目へと繋がる何かを見つけられれば成功なのか。

 それは私には全く分かりませんが、もっと建築や街並みが身近

 なものになってくれれば、個人的には幸いです。

 そして、メンバーが変わっても2111年まで続けば、すごく

 幸いです。
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 E-mail:info@yosyakozo.jp

 破りたい伝統がある。
 守りたい伝統もある。

コラム | by muranishi | comments(2)

コメント / トラックバック2件

  1. WRにしかわ より:

    先日から欠席続きですみません。
    私が感じるところ、ここ数年で建築家というものは、けっこう一般に浸透しているように思います。
    みなさんよく勉強されていますし、ハウスメーカーとの違い、建売との違いなんかも、ある程度理解されているように思います。
    けど自分にあった建築家を、どうやって探せばよいか、どう信用すればよいのか、ということに関して、まだ今の時点はハードルが高いのは事実ですね。
    おっしゃるように、建築家が何を考えているのか、知ってもらえる場になればよいかと思います。

  2. muranishi より:

    ハードルの高さを低くする努力が必要なのは確実です。
    ただ、その「ハードル」が何なのかを私達自身が把握しておくことも
    大切だと思います。
    多分それは「得体の知れない膜」だと思っています。その膜を一枚一枚丁寧に/地道に取り去っていくことで、「得体の知れる存在」になれるのだと思います。
    この場を通して、一般の方が、どの部分に「得体の知れない膜」を感じられているのか?を直接聞けるようになれれば、少しはハードルも下がっていく気がしています。

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