空間工房 一級建築事務所

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11.01.21 Friday

デジタル・ネイティブ

■今や携帯電話は誰もが保有する機器となりました。しかも、

 各社スマートフォンが出揃いましたので、おしなべてスマート

 フォンを所有する感じになっていくのではないでしょうか。

 いつから携帯電話が普及し始めたのかは知りませんが、数えて

 みますと、個人的に今の携帯機種で恐らく約4~5台目位です。

 滅茶苦茶あやふやな言い回しになる程に代変わりしているわけ

 です。というわけで、デジタル関係のお話しから少し。

 それではどうぞおたのしみください。
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■デジタル・ネイティブ

 「デジタル・ネイティブ」という言葉をご存知だろうか。因み
 に私は、今朝知った。TVで。

 パソコンや携帯、ブログやツイッターなどのデジタル機器やツ
 ールが生まれた頃から存在している世代のことを言うらしい。
 単純に今の10代などの若い世代を指す。と思う。

 ツイッターで「~なう」という言葉/使い方を広めたとして、
 昨年の流行語大賞にノミネートされた人がいる。えっ?!そん
 な人がいるの?!と思ったが、いた。弱冠17歳の若者である。
 名前は、忘れた。仮にU君としておく。

 このU君、会社を立ち上げた。企業家であり、起業家である。
 得意のツイッターを使ったビジネス。若者のつぶやきを集めて、
 ニーズを探り、企業に情報を売る。又は、企業のニーズを集め
 て、若者に向けてつぶやく。平たく言えば、リクルート社的な
 情報仲介業をツイッターでやってしまうという感じ。いや、実
 際にはもっと奥が深いのだろうが。

 社員は5人。福岡在住の中学生だったり、神戸在住の中学生だ
 ったりする。しかし、其々がデジタル・ネイティブなので、大
 人顔負けのプログラマーであったり、デザイナーであったりす
 るという。恐るべしデジタル・ネイティブ世代。

 まあ、単純に凄いなと思ったので書いてみた。

 一方で、これまたTVネタで恐縮なのだが、オーロラを「自宅
 から」見るために、アラスカに移住した日本人が居る。絶好の
 条件でオーロラを見るために、街中から遠く離れた場所に住ま
 う家族。ガス・電気・水道は引かれていない場所。勿論下水も
 ない。ゴミ収集も来ない。しかも外気温は氷点下10度を軽く
 下回る。不便極まりない環境。しかし、それほどまでにオーロ
 ラに惚れたのだから仕方がない。因みに小学生の男の子がいる
 ご家族である。

 これまた単純に凄いと思った次第である。

 どちらも同時代。今を生きる私達の世界の出来事である。

 どちらが優れているとか、望ましいとかという問題ではない。
 まあ、便利・不便といった尺度はあるが。

 アラスカの家族も「オーロラなう」とかつぶやいたり、「今日
 のオーロラ」とかといったブログを書いたりしているのかもし
 れない。

 個人的に、これらの情報を見て感じたのは、アラスカの家族が
 都市の発露ではなく、U君がこれからの都市の発露かなと。

 多分、アラスカの家族は「オーロラ」に魅了されて、過酷な住
 環境も厭わず単世帯で生きていくことを選択したに過ぎない。
 共感する人が集まってくれば、コミュニティが形成され、ひょ
 っとすれば、水道や電気などのインフラも整備されるかもしれ
 ない。しかし、インフラが整備された都市は既に存在する。水
 道だけで言えば、ローマ時代から存在した。

 しかしU君がやろうとしていることは、コミュニティビジネス
 である。既存のインフラに加えて、新しいサービスを提供/創
 出していくところに、発露を感じた。

 即ち、新しい空間の在り方をも創出させる動きの発端が、デジ
 タル・ネイティブの活躍によって生み出されるかもしれない。

 かまどがガスコンロに変わり、キッチンが団欒の場に入り込ん
 できたように。汲み取り便所が水洗トイレとなり、マンション
 などの高層化が可能となったように。TVが団欒の中心に居座
 った時代があったように。洗濯機が家事の時間を激変させたよ
 うに。

 都市とは、一つのツールで大きく変貌してしまえるような気が
 する。と、家電ネイティブの私は思うのである。
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■編集後記

 多種多様な生き方があるように、多種多様な住宅/空間/環境

 があって然るべきだと思うわけです。それぞれの家族や生活の

 仕方に合った空間を設計していくのが、私達の役目だと思いま

 す。住宅に求める機能/デザイン/コストは千差万別ですので

 回答/出来上がりも千差万別になります。
 
 デジタル・ネイティブ世代からの要望が前面に押し出された空

 間はまだ設計していませんが、それが今までと一緒ではない方
 
 が、面白いと思っています。
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 デジタル・ハーフ世代です。
 そんな造語はありません。

コラム | by muranishi | comments(0)

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