空間工房 一級建築事務所

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10.11.22 Monday

宇宙は何でできているのか

■有名な話しですが、太陽の残りの寿命は約45億年だそうです。

 知りませんでしたが、私達の住む地球が存在しているのは天の川

 銀河系。お隣にアンドロメダ銀河系があるのですが、これまた

 45億年後に2つの銀河系が衝突するそうです。

 どちらにしても地球の寿命も残り45億年ということですね。

 気が遠くなる未来の話しで、ピンと来ませんが、研究の結果

 分かっている「事実」だそうです。

 さて、今回は宇宙のお話しから少し。
 
 以前の編集後記で、宇宙の果てはどうなっているか想像するこ

 と。それがその人の想像力の限界です。と書いたことがありま

 すが、今回は想像というより実体の面からアプローチです。

 それではどうぞおたのしみください。
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■宇宙は何でできているのか

 今、書店で売れている本がある。

 「宇宙は何でできているのか」という本。村山斉氏著・幻冬社
 出版である。

 「宇宙は何でできているのか」で検索すると、ズラッとその本
 関連の記事やブログが出てくる。

 少なからず誰しもが疑問に思う内容であり、誰もが答えられな
 い内容である。

 それを、素粒子物理学の観点から、正当に解き明かしていくの
 がこの本である。まあ全貌は未だ解明されてはいないのだが、
 実はかなり研究が進んでいる。

 解明の理屈はこうである。

 星は望遠鏡で見える。望遠鏡の解像度を上げれば、遠くの星も
 見える。しかし、星を見つけるためには、星が光ってくれない
 と見つけられない。

 今では何億光年先の星も見られる。しかし、それは何億年か前
 の光である。今この瞬間に何億光年先の宇宙で星が誕生したと
 ころで、それが発見出来るのは何億年か先でしかない。

 なので、宇宙の星をいくら探したところで、おのずと限界があ
 る。

 では、どうするか。

 宇宙というマクロの世界から、原子というミクロの世界に視点
 を変える。ミクロを探ることでマクロが分かる。

 どういうことか。

 一昔前までは、原子核を構成している「陽子・中性子・電子」
 が物資形成の最小単位とされていた。

 しかし今では、陽子や中性子を「ニュートリノ」や「電子ニュ
 ートリノ」などに分離可能なことが分かっている。いわゆる
 「クオーク」という名で分類される素粒子のことである。

 数年前、小柴さんがノーベル賞を受賞するきっかけになったの
 が、ニュートリノをカミオカンデで発見/捉まえたことによる。

 この「クオーク」には第一世代から第三世代まであり、第二世
 代を構成する要素が全て発見されていないうちから、第三世代
 が存在することを説いていた人がいる。日本人の小林さんと益
 川さんである。そう、これまたノーベル賞を受賞された。

 素粒子物理学の分野が熱いのである。

 これら素粒子を解明することが、なぜ宇宙を解明することに繋
 がるのか?

 それは、宇宙の始まりは、素粒子といったミクロの爆発(ビッ
 グバン)によるからである。

 え?

 何言ってるの?

 だと思う。私もそう思う。

 難しいことは分からないが、概ねそのようなことが述べられて
 いる。

 スケール的に言えば、10の27乗の宇宙スケールが10のマ
 イナス35乗の素粒子スケールによって誕生した。ということ
 である。(たぶん。全く自信がないが、多分そんな感じ)

 なので、素粒子というミクロ世界を探ることが宇宙の構成を探
 る一つの手掛りになるという、なんともスケールの小さな話し
 が実はとてつもなくスケールの大きな話しなのである。

 ガリレオ(地動説)から始まり、ニュートン(万有引力)やア
 インシュタイン(相対性理論)といった、天文や物理を代表す
 る人達が成し遂げてきた理論に上乗せするようなカタチで、新
 たな発見や推論が体系たてられ、ミクロからマクロの世界まで
 を一続きのものとしていく学問構造は人類科学の合理的進歩に
 はなくてはならないものであり、歴史の結晶でもある。

 さて、建築は?そんな体系とか進歩ってあるの?と考えた時、
 建築史学は確かにあるものの、確固たる「前進」というものが
 果たして存在するかと考えると、なかなか難しい。

 実験や発見による確固たる「(第三者的/客観的/恒常的)正
 解」がある物理・化学・数学といった分野に比べ、建築は技術
 的進歩はあるものの、それが常に正解かというと、時代背景な
 どの「変数」というか「因子」によって、コロコロ正解めいた
 ものが変化すると言える。

 なので、明確に体系立ったものはない。のかなと思う。

 もし、そういうものがあれば、それは幸せなのだろうか?とも
 思う。

 まあ答えはないのだが。

 宇宙は何でできているのか?というロマンを探ることも魅力的
 である。しかし、その実体は、非常に難解で物理的/数学的で
 あったりする。

 一方、建築に恒常的正解はあるのか?という問題は成立しない。
 と思う。だからこそ、魅力的なのだと思っている。中身は所々
 物理的要素も詰まっているが、その他の人間感覚的な要素、即
 ち計り知れない要素が一杯詰まっているので。

 宇宙の本を読みながら、そんなことを考えた次第である。
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■編集後記

 高校の時、物理の時間に相対性理論のサワリを教わりました。

 光の速さの乗り物に乗って1時間旅をしたとします。

 光で1時間かかる距離は約10億8千万キロメートル。

 時速1000キロの飛行機だと約123年かかる計算です。

 光速では1時間しか経っていないのに、地上では123年

 経っていたというお話し。

 なので光速で移動すると時間の長さが変わるというお話し。

 まるで「猿の惑星」や「浦島太郎」と同じですね。 

 光速で移動する乗り物の開発が可能かどうか?

 これが地球脱出の鍵になるかもしれません。
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 その頃の建築は進化しているのでしょうか?
 重力が働いている以上あまり変わらない気もします。

コラム | by muranishi | comments(0)

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