空間工房 一級建築事務所

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10.11.03 Wednesday

予定調和

■プランを考える時、ある程度予測が立てやすいカタチだったり

 空間構成だったり、配色だったりからスタートします。

 いや、私の場合ですが。

 なぜなら、いきなり未踏地域に踏み込むことが出来得ないから

 です。

 そしてその最終到達地点は、自分が見たことのない空間且つ見

 てみたい空間です。

 結果として、滅茶苦茶シンプルな空間になるのが理想です。

 最小で最大の効果を生み出せる空間。

 決して予定調和的ではなく、予測不能だった空間がシンプルだ

 ったという結末を目指しています。

 それでは、どうぞおたのしみください。
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■予定調和

 以前のコラムでも書いたが、事務所のある京都市上京区にて区
 役所の建替え計画が進められている。

 先日もまた、建替えに当って区民の意見を設計に反映するため
 のワークショップに、区民側/利用者側の立場として出席して
 きた。

 先日の主な議題/課題内容は、建物の全体計画・配置・各階の
 機能・外構の考え・外観などに関する考察を行なうといったも
 の。

 勿論参加者の大半は、自治会長や婦人会などの方なので、設計
 に関しては素人の方である。いきなり考察は行なえないので、
 今回の区役所を設計する組織事務所からA案とB案が提示され
 た。

 そのA案とB案を見比べながら、良い点・悪い点を洗い出して
 いくというのが、今回の目的である。

 今まではA案のみが提示されていた。

 今回初めてB案が机上に載ってきたことも加えておく。

 議論が6班に分かれて行なわれる。

 各班で、意見が取りまとめられ、最後に発表が行なわれる。

 結果を言ってしまうと、全班が「B案」を推すカタチとなった。

 6分の6。100%。である。

 もっと言ってしまうと、個人的には最初から結果は目に見えて
 いた。

 明らかにB案の方が「A案を元に」ブラッシュアップされてい
 たからである。

 これは予定調和なのか否か。

 プラン内容が僅差なら、こうもワンサイドにはならないと思う
 のである。仕組んだつもりはないだろうが、なんだか「皆が支
 持した」という印象を皆に植え付けるのが目的だったような気
 がして腑に落ちない。

 いや、プランは良くなっているのだからそれ自体は全く問題は
 ない。ただ、B案が「最高案」だと思い込まされるのは良くな
 いと思った次第である。

 まあそこまで疑心暗鬼になる必要はないのだろうが。

 話しは変わって。

 コンサートや演劇の終わりに付きものなのが、「拍手」である。

 最初はパラパラと言う感じで始まり、次第に大勢が拍手をし、
 ある程度で収束する。

 まあ、これは一つの曲線グラフに表すことが出来る。

 この曲線グラフ。例えば、携帯電話の普及率など群集が行動を
 起こす際の色々な現象とほぼ同じカーブを描く。らしい。

 誰も指揮を執らずとも、同じカーブが描かれるという不思議。

 これまた予定調和的な話しだな~と思った。

 まあ、ワークショップの結果が予定調和ではないことを願うが、
 誰の目にも「良い」と映るプランは、やはりあるんだな。と思
 った次第でもある。決して「正解」はないのだけれども、「よ
 り良い」というものは確実にあるということが分かった。なに
 せ、6分の6の確率。6人ではなく、1班5人程度の6班。で
 ある。

 住宅設計の場合、私達が目指すのは、まずはお施主様ご家族か
 らの全員の賛同。

 そして、地域の人々からの賛同が得られるようなものがベスト
 だと思う。

 勿論、地域の人々に意見/感想を聴くのはほぼ不可能なのだが、
 「正解」はなくとも「良い」と思われるものは確かに存在する
 はずなのだから。
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■編集後記

 ワークショップは次回で最後です。最後は外観を議論する予定

 と聞いております。

 最終プランや外観は、それらの意見を交えての内容となります

 ので、結局は出来上がるまで分からないということになりそう

 です。
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 民主主義的建築(プロセス)が最良の建築を産む
 とも限らない。という話しもありますが・・。

コラム | by muranishi | comments(0)

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