■今回は、文字通り「全く」建築の話しと関係がありません。
ただ、ひょっとしたら、建築といいますか、庭屋一如の意味が
体感できるかもしれません。
知っている人にはつまらないコラムとなりますが、知らない人
には是非ご一読頂きたい内容です。
渾身一滴。
それではどうぞおたのしみください。
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■京都紀行(3)
先日、久々に宝泉院に行ってきた。
家族が増えてからは初めての宝泉院である。
結婚前に妻と初めて行き、結婚後には夜間のライトアップなど
でも行き、3歳の娘と去年は確か二人で行き、先日は息子が生
まれてから初めての宝泉院となったわけである。
上記以外にも結構行っているので、かれこれ何度「宝泉院」に
足を運んだのかは記憶していない。
ところで、宝泉院って何?どこにあるの?そんなに何回も行く
ほどのところなのか?と思われた貴方に、その魅力を今回はご
紹介しましょう。
京都紀行という題名からも分かるように、場所は京都にある。
京都の大原と言えば、恐らく大抵の人が知っているであろう
「三千院」で有名である。と思う。歌にもなっている。「京都
ぉ~、大原、三・千・院っ」の歌詞としても知られている。
大抵の人は、三千院で拝観して、門前の土産物屋さんで物色し
て、赤い毛氈が敷かれた台座でみたらし団子を食べようかな~
と思いつつ、あまりの値段の高さに「うっ」となり、それでも
食欲が勝った場合は食べ、抑制が勝った場合は「また今度」と
自分に言い聞かせ、バスで来た人は、ちょっとした土産者屋さ
ん街道を下り、車で来た人は「カッパアイス」の存在を知らな
いまま帰路に着く。という感じかと思う。
実は、三千院で拝観して。の次の行動で貴方の人生が変わる。
いや、変わらない。
拝観を終え(敢えて拝観しなくても良いのだけれど)、山門か
ら出てきたら、土産物屋さんに目が行くのは分かるが、それを
堪えて、右に向かって歩いて欲しい。
その先には、禅問答で有名なお寺が正面に控えている。が、そ
こは余程の禅問答好きでない限り、外から見るだけでも充分堪
能できるかと思う。
そのお寺を左。左に曲がって欲しい。
曲がったところで思うだろう。
「うわっ!何もないやん!」と。
いや、そこで引き返さず、引き返さずに進んで欲しい。是非。
運が良ければ、向かいから歩いてくる人に安堵するだろう。
「あっ。何かあるな。」と。貴方も気付くだろう。
そして安心してお進み下さい。
そして「宝泉院はコチラ」という小さな看板を見逃さないよう
にして下さい。秘境も秘湯もデカデカとはアナウンスしていな
いように、宝泉院もひっそりとアナウンスしています。
目印は、橋。
小さな橋ですが、渡っても壊れません。
どうぞ安心してお進み下さい。
目の前にハッキリとお寺らしきものが見えてくる筈です。それ
が、宝泉院です。
清水寺の拝観料より高いですが、理由があります。納得出来る
理由です。お抹茶とお菓子が付いているのです!!
個人的には、抹茶とお菓子は要らないから、拝観料を安くして。
と思わなくもないのですが、「そこ」でいただくお菓子も抹茶
もなぜかいつも以上に美味しく感じられます。
さあ、お入り下さい。三千院門前のみたらし団子よりも高い拝
観料を払って、どうぞお入り下さい。勿論、みたらし団子より
価値のあるものが待っています。どうぞ、どうぞ。中へ。
「・・・」
そう。最初に訪れた人は皆、だまされた!!と思います。私も
そうでした。叔父に「だまされたと思って行ってみぃ」と勧め
られて行ったのが最初。
ご安心下さい。このお寺の感動は「最後」に待っています。
ここから先は筆舌に尽くしがたいものがありますので、続きは
是非現地に足をお運びください・・。
まあ、知っている人にとっては「そこまで感動するか?」とい
う人もいれば「確かに感動する」という人もいるかと思います。
私は後者。しかも何度行っても感動するタイプ。です。
しかし一番最初のインパクトは、未だに忘れられません。小雪
が舞い散っていたからかもしれません。
これから秋本番。紅葉の時期の宝泉院(ほうせんいん)は、き
っと強烈なパンチを見舞ってくれるでしょう。
断っておきますが、宝泉院はボクサーではありません。お寺です。
だまされたと思って、行ってみて下さい。
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■編集後記
そこには景色/風景のほかにも、水琴窟や血天井・五葉松や鯉
などの各種アイテムも揃っています。
景色が一番良い時間帯はお昼過ぎ~夕方前のような気がします。
定かではありませんが。
三千院の観光客が全て流れてきたら、それはそれで雰囲気が
台無しになる気もしますので、今のままヒッソリとしている
のが良いと思っています。
朝一番は特にヒッソリとしています。
三千院とは目と鼻の先なのですが。
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振り込めサギにはご注意を!
だますつもりはありませんが自己責任にてお願いします!
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