■皆さんにとって、プロフェッショナルとは何でしょうか?
それは、自分が置かれている状況や、他人を評して、プロ
とはカクあるべし。と様々な意見が出されることと思います。
今回は、とある国営放送を見ていて思ったことを少し。
それではどうぞおたのしみください。
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■プロフェッショナルとは
ダウンタウンの松本人志にとってのプロフェッショナルとは何
か。
先日、NHKの番組「プロフェッショナル」が再開/復活した。
再開の第一弾でスポットを当てられたのは、お笑い芸人という
肩書きを持つ松本人志。その前日に、松っちゃんによる9年ぶ
りのコント番組を、これまたNHKで放送していたが、そちら
は見ていない。(見れば良かったと後悔しているが、来月に再
放送されるらしいので、タイミングが合えば見てみたい)
で、私が見たのは「プロフェッショナル」のみ。
笑いの天才と評される松っちゃん。レギュラー番組を週5本持
っているそうである。今年47歳となるお笑い芸人の「笑い」
が生まれる裏側を7ヶ月に及ぶ密着取材で、迫るという内容。
至って単純な感想であるが、お笑い芸人というプロフェッショ
ナルの廻りには、様々なプロフェッショナルが存在するんだな
~と思った。
放送作家に始まり、舞台セットを造る大道具さん、コントの肝
となるアイテムを造る小道具さん、ナレーター、カメラマン、
照明、音声、音響、マネージャーから運転手に至るまで、要は
全ての人がプロフェッショナルなわけである。
そして、そういった人達の協力を得て、お茶の間に一つのコン
トが流される。お茶の間側の私達は、それを見てただ笑うだけ
である。
お笑い芸人の誰もがそうかは知らないが、松っちゃんに限って
言えば、企画からその10分間のコントを撮影し終えるまで、
実に4ヶ月近くを費やしていた。
流石に抱腹絶倒だった。
そして最後に番組からの問いがあった。
松本人志にとってのプロフェッショナルとは何ですか?
「そりゃあやっぱり、素人にブッチギリ(の面白さ)で勝つこ
とじゃないですかねぇ~」
プロとアマの違いを歴然と見せつける。それがプロなのだ。と。
多分、今の座に居座るには、「プロにもブッチギリで勝つ/勝
ち続ける」必要があるのだろうなと、見ていて思った。
そして、建築でも様々なプロフェッショナルが集まらないと出
来ないことを再認識する。
設計事務所である私達が協力を得なければならない人達は、結
構数多い。まあ、他の職業を経験したことがないので、絶対数
として多いかどうかは分からないが。
思いつくままに挙げると、構造家・設備家に始まり、測量士、
土地家屋調査士、地盤調査士、ゼネコン(工務店)の現場監督、
土工事・鳶業者、鉄筋業者、型枠業者、鉄骨業者、大工さん、
サッシ業者、防水業者、板金業者、左官業者、塗装業者、建具
業者、家具業者、内装業者、設備業者、電気業者、カーテン業
者などなど。
その全ての人が、ブッチギリで勝つことを常に願っている。そ
うしないと良い家は出来ないのだから。
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■編集後記
現場で私達設計者は、手を出さずに口ばかり出すという立場
かもしれません。多分正直に言えば、手を出したくても出せ
ないのです。なぜなら、そこは設計者が勝ってはいけない所
ですし、勝てない領域であるはずだからです。
自分では上手く出来ないことがわかっているけれども、職人
さんには上手くやってもらわないと困る。という困った人種
が設計者かもしれません。
なぜ口を出すか?
それは、自分の頭の中で出来上がっている空間とズレている
時に黙っていられなくなるからです。
現実は自分の想像に勝って欲しい。それが理由かもしれませ
ん。
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■発 行:空間工房 用舎行蔵 一級建築士事務所
(くうかんこうぼう ようしゃこうぞう)
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空間に自分でも思ってもみなかった効果が現れたとき
設計者は密かに笑います。(気持ちワルっ)
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