空間工房 一級建築事務所

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10.10.15 Friday

物事をマスターする秘訣

■日本人がノーベル科学賞を受賞しました。最近は結構頻繁に

 受賞されていて、素晴らしいことだと思います。

 今年受賞されたお二人の名前は?というクイズには多くの方

 が正解されると思います。

 では、受賞された内容は?というクイズには多くの方が明確

 な説明はできないかと思います。概要は説明できても。

 話題にはなりますが、話題の大元が分かっていないことって

 結構あります。たまに分かっていない者同士が会話すると

 「誰か本質を教えて!」という気持ちになったりします。

 では微妙にそんな内容と絡むお話しを少し。

 どうぞおたのしみください。
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■物事をマスターする秘訣

 うわっ!建築と全く関係ないタイトル!

 今回は、とあるビジネスサイトを読んで、自分も納得したので
 忘れないためにも書いておこうと思う。

 何もこのコラムにメモっておかなくても・・という気もするが、
 まあ難いことは言わずに・・。

 ということで、書き進める。

 物事をマスターする秘訣は何だと思いますか?という単時な質
 問。

 答えは色々考えられるかと思う。

 思いつくままに列挙すると・・。

 繰り返し学習すること。
 優れた先生/上司/先輩から学ぶこと。
 真似ること。
 分からない部分を自分で調べる/考えること。
 他人の倍の時間を費やすこと。
 集中すること。

 などなど。

 どれも必要な事柄かもしれないし、他にも色々挙げられると思
 う。しかし、正解はこうだった。

 「他人に教えること」

 個人的には大納得である。自分が理解していない限り、他人に
 確実に教えることは不可能である。

 勉強でも仕事でも同じことが言えると思う。

 物事の理屈なり成り立ちを正確に把握する。そしてそれを他人
 に伝える。いたって単純な作業である。しかし、いざやってみ
 ると意外と出来ないことが多かったりする。これが出来ないと
 いうことは、正確に理解出来ていないということであるので、
 他人に教えるという行為は、自分の理解度を把握するには分か
 りやすい目安にもなるのである。

 私達設計事務所的な立場から言えば、法規の理解/説明に始ま
 り、材料の把握、その材料の性質、製品の多様性の把握、選定
 する際のポイント、断熱の仕様、そのレベル、その範囲、壁の
 厚みがなぜ決まるか、どう決めるか、ドアノブ一つをとってみ
 てもどのメーカーが空間に合うか、コストはどうか、造った方
 が良いか、見積り内容は正確か、単価や数量に間違いはないか、
 施工時のボードのビスピッチは大丈夫か、シックハウスの原因
 となる材料は使用されていないか、下地合板の厚みは合ってい
 るか、スイッチの大きさは、高さは、色は、空間全体の色はど
 うなるか、ガラスの種別は合っているか、登記の方法は、保険
 の加入は、カーテン類はどうするか、電話の手配は・・・など
 など分かっていないと、お施主様に説明が出来ない。

 そして何よりも、自分が創造しようとしている空間を説明出来
 ないと、契約してもらえないのである。

 まあ、説明してもそれが気に入られなければ契約は出来ないの
 だが。

 まさか自分が創造しようとしている空間を把握していないわけ
 がないので、それを教える/伝えることは、ほぼ100%可能
 だと思う。しかし、「伝える」というのは、必ずしも「伝わる」
 とは同義ではない。

 「教える/伝える」という行為の先には「理解される/伝わる」
 という反応が実は必要であり、重要だとも感じた次第である。

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■編集後記
 
 お施主様に伝えるという行為も大切ですが、現場が進むと

 職人さんに空間の意図や納まりを伝えるという行為が重要に

 なってきます。

 社会人デビュー当時は、現場のことなど右も左も分かりませ

 んでしたので、出来るだけ目を逸らして質問を受けないよう

 に頑張っていました。(頑張りどころが違いますが・・)

 そんなとき、的確に応えている先輩を見ると、頼もしくも

 あり、羨ましくもありました。

 流石に今は目を逸らしませんが。
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 継続は力なり。

コラム | by muranishi | comments(0)

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