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10.07.28 Wednesday

5ドルで何が出来るか?

■とある大御所建築家が本に書いていました。

 飛行機で海外に行くときに、いつも悩む事項がある。と。

 搭乗後の記載用紙に「職業」記入欄があるけれども、果たして

 「建築家」と書くべきか「経営者」か「自営業」か「教授」か

 「一級建築士」いや「設計者」か「デザイナー」か・・・一体

 私は何者なのか?と。

 そして、結論としていつも「自由業」と書いている。と記され

 ていました。

 大御所には大御所の悩みがあるようです。悩みと呼ぶ程のこと

 でもない気がしますが・・・。

 いっそ職業は「社会人」でもいいんじゃないかと思ってしまい

 ます。

 まあ、深くは考えないことにします。

 飛行機に乗らずとも、「職業」を記載する必要性に迫られる時

 が、生活していると多々あります。

 私ですか?それは編集後記にてお話ししましょう。

 それでは、コラムに参ります。
 
 どうぞおたのしみください。
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■5ドルで何が出来るか?

 なんとも建築と全く関係のないタイトルで恐縮である。

 ただ、最終的には建築と関係する話しに収斂する予定なので、
 ご容赦願いたい。

 今回は、ひょっとしたら既に読まれている方もおられるかもし
 れないが、「20歳の時に知っておきたかったこと/スタンフ
 ォード大学集中講義/ティナ・シーリング著/高遠裕子訳/阪
 急コミュニケーションズ出版」という本を読んでいて思ったこ
 とを書いてみたい。

 因みにいつもの本屋ではない本屋さんで買った。建築専門書コ
 ーナーがない本屋さんだったので、「何か新刊でも読もうかな
 ~?」と思って、たまたま目についた本である。まあ、どうで
 もよい余談だが。

 この本。主に物事の視点を変えて見るという内容で書かれてい
 る。タイトルの通り、スタンフォード大学の講義で実際に行な
 われたレクチャーなり課題なりを通して、いわば学生相手に説
 かれたものではある。しかし、実際は学生よりも社会人が読む
 に値する本だと思っている。個人的には。

 その中に、5ドルを使って何が出来るか?を実践形式で行なっ
 た講義内容が書かれていた。

 課題は、こうである。

 「与えられる時間は5日間。与えられる金額は封筒に入った5
 ドル。時間の使い方は自由。但し、封筒を開けた瞬間からは、
 使える時間は2時間のみ。5ドルを最も増やせたチームの勝ち」

 さあ、貴方ならどうやって5ドルを増やしますか?

 宝くじを買うとか、競馬に掛けるとか一発勝負に出る人もいる
 でしょう。元手は5ドル。日本円で言えば約500円。

 普通に考えれば、5ドルに目/思考がいって、それを使って何
 かしなければいけない。と思ってしまう。

 私が咄嗟に思ったのは、家庭教師をするとか、運転代行などの
 ナンデモヤをするといったことだった。ただ、そんなに上手い
 タイミングで確実に家庭教師の仕事を得られるとも思えないし、
 2時間では増やせる/得られる金額も限界がある。

 私の考えはさておき、最終的に最も成果を挙げたチームは、6
 50ドル。日本円で約65,000円。元手の130倍だった。

 数チームを除いて、元手に手をつけたチームは皆無。中にはナ
 ンデモヤ的な発想のチームもいた。しかし得られたのは数百ド
 ル。650ドルには届かない。

 またあるチームは、学生会館の目の前で、自転車の空気入れを
 一回1ドルで商売を始めた。客は集まるが、伸び代が少ない。
 制限時間は2時間である。そこで、「無料」として、気持ちの
 金額を貰う策に打って出た。すると、1回1ドルよりも多い報
 酬を受けたのである。「無料」なのに。ただ、結果は数百ドル。
 これまた650ドルには届かない。

 650ドルを稼いだチームの発想。ここに書いてしまうと、出
 版社から怒られそうなので、書かないが、かといって出版社の
 回し者でもなんでもないことを付け加えておく。

 つい5ドルに目がいきがちであるが、実はそこに落とし穴があ
 るという話しである。極端な話し、これは5ドルだろうが、た
 だのゴムバンドだろうが、大した違いはない。と述べられてい
 る。そこに視点を向けてしまうか否かに運命の分かれ道がある
 という。全ては発想/着眼点/アイデア次第で、価値を創造も
 するし、大きくもすれば、小さくもするという内容だと思った。

 まだ読み始めたばかりなので、この先に何が書いてあるかは知
 らない。ただ、楽しみではある。

 と、ここで終わるとただの本の紹介になってしまうので、この
 コラムの意味/意義に欠ける。このコラムの意味/意義は何?
 と問われると、それはそれで困るのだが、敢えて言えば、単純
 に個人的思考の備忘録である。

 先を続ける。というか、話しをまとめる。

 ひょっとして、5ドルで都市は変わるんじゃないか?変えられ
 るんじゃないか?と凄く大それたことを思うのである。

 私達に与えられた時間は2時間ではない。5ドルを与えられて
 いるわけでもない。ましてや、課題を誰かから出されているわ
 けでも何でもない。

 課題は自ら生み出す。というか、掘り起こす。それが、学生と
 社会人の違いかもしれない。いや、違うかもしれないが。

 今の都市の現状。過去のいくつかのコラムでも書いてきた通り、
 私達なりに思うところがある。その思うところに対する対策な
 り行動なりは、誰かがやってくれるのを待つという選択も勿論
 ある。一設計事務所が対峙/格闘してなんとかなる問題でもな
 いので、静観する若しくは見てみないフリをするというのもア
 リかもしれない。若しくは、既に動いている団体なり組織があ
 るので、そちらに任せるという選択もある。

 私達が考える課題が、本当の課題かすら怪しいかもしれない。
 しかし、実際に取組んでいる団体なり組織があることが分かっ
 た。そこに参加させて貰うのも一つだと思う。

 ただ、調べて分かったことだが、其々に其々の理念があり、お
 互い相容れない部分もあるらしい。恐らく、大筋の理念が向い
 ている方向は同じだと思うのだが、手を組まない。というか、
 合併しない。

 ある意味、企業と同じなのだろう。同じ液晶TVを色々な会社
 が造っている感じに似ている。其々に独自性があることで、競
 争原理が働き、技術革新が起こったり、価格競争が起こったり
 して、消費者としては喜ぶべき仕組みである。

 しかし、相手は都市である。その点を考えれば、相容れない思
 いを横に置いておいて、大きなウネリを生み出すことの方が先
 決なのではないか?と単純に思うのである。

 そのあとで、技術革新的なものや競争原理的なものがいくら生
 まれても構わない。のではないだろうか?

 まあ、何について述べているのか、これを読んでいる方にはサ
 ッパリ分からないと思うので、軽く触れておくと、都市の景観
 をどう保存・再生していくか?という視点について述べている。

 私達が最終的に目指す地点は、もう少し先にあるのだが、話し
 がややこしくなるので、止めておく。

 そんな課題。実情は、やはり資金面にあるらしい。そりゃそう
 だ。まあ、考えるまでもない。資金をどう調達するか。そこに
 皆の視点/思考が集中している。

 個人的に考えるのは、冒頭で述べた5ドルからの発想。視点を
 変える作業/工程が今は必要だと感じている。個人の力ではど
 うしようもないので、人との繋がりが必要。地域との繋がりも
 必要。行政との繋がりも、これまた必要。大きなウネリが生み
 出せるか否か。それは着眼点と発想に掛かっているような気が
 今はしている。
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■編集後記

 私の場合、職業欄には「自営業」と書くようにしています。

 最も当たり障りのない感じで。ま、職業に貴賎なしという言葉

 もありますので、こだわっていません。

 何かに限定されるのも窮屈なので。

 そういう意味では「自由業」というのも、自由な感じで良い

 のですが・・・。

コラム | by muranishi | comments(0)

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