■「ありがとう」「ごめんなさい」「おつかれさま」など
ほんの数文字に託される気持ち・思い。
ほんの数文字に動かされる気持ち・思い。
そんな状況に遭遇することは数少ないかもしれません。
・・・
仕事をする上で、お客様の立場に立って物事を考える。
それは仕事の基本中の基本かもしれません。
口で言うのは簡単なのですが、実行に移せているか?
なかなか難しいところです。
今回はお客様の立場と数文字の思いを交えてお送りします。
それではどうぞおたのしみください。
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■初めてのプレゼン
今回のお話し。プレゼン(プレゼンテーション)をする立場か
らの話しではなく、される側からのお話し。
私達は職業柄、お施主様に設計した内容・考え・経緯などにつ
いて図面や模型・パースを交えてプレゼンをすることが日常茶
飯事である。その手法や進め方などは、人其々・設計事務所に
よっても様々だと思う。
自分のプレゼンを客観的に見た経験はなく、ましてや他の設計
事務所のプレゼンを観察する機会もないので、一度は見てみた
いという思いは少なからずある。プレゼン自体に正解はないが、
良し悪しはあると思う。分かりやすいことは何よりも大事だと
思うが、それを大前提として「グッと惹き付ける」若しくは
「感動する」内容・表現方法であることが個人的には必要だと
思っている。
そんなプレゼンをする立場であるが、プレゼンを受けることは
スタッフ面接時に応募者からのプレゼンを受ける位のものであ
った。自分がお客の立場で発注した上で、プロからのプレゼン
を受けたことは記憶にない。(製品や商品についての説明を受
けることは誰しもしょっちゅうあることだが)。そんな中、最
近初めてプレゼンを受ける機会があった。
そのプレゼンとはホームページのプレゼン。今までは、市販の
ソフトを使って、自己流・独学でホームページを創って何とか
運営してきた。しかし、情報構築やHTMLソースの内容・詳
細なタグの内容までは勉強出来ず、限界を感じていた。(限界
を感じていたのは、最近ではなくHP立上げ当時からだが・・)
そうこうする内に今年で事務所設立10年目を迎える程に時間
が経っていた。独自ドメインも取得せず、よくやってきたな。
と自分でも思っている次第。
そこで一念発起して?事務所設立10年目を迎える節目にあた
り、ホームページを一新することにした。ホームページ製作会
社に依頼して。勿論、今まで自分の手で作成してきたホームペ
ージには愛着がある。なので、一部のみ更新という選択肢もあ
った。が、製作会社のプレゼンを受けて、その想いに踏ん切り
がついた。建築で言えば、リフォームを依頼して新築を進めら
れた感じではあるが、納得の上である。それほどに、プレゼン
の威力・魅力は大事なのだと感じた。
ホームページ製作には、大きく分けて3つの柱がある。情報構
築などの技術性。見た目の美しさなどのデザイン性。見る人が
使いやすい操作性(ユーザビリティ)。の3つである。建築と
似ている。多分、他の製品全般にも共通する3本柱だとは思う。
建築に例えるなら、構造・設備・断熱・防水などの技術・性能
面。外観・インテリアなどのデザイン面。動線・収納などの使
い勝手(ユーザビリティ)。の3本。
何に魅力を感じたか。初めてのプレゼンでは、具体的なデザイ
ン画面やメニュー配置などは出てこなかった。出てきたのは、
コンセプト用紙3枚である。たったの3枚と言えばたったの3
枚。書いてある内容は至って理解容易な文章。難しい専門用語
やよく分からないHTMLソース的な話しは一切出てこない。
そしてプレゼン後に頭にこびりついて離れない言葉は「おもて
なし」の5文字。英語で言えばホスピタリティ。そこに重点を
置くという内容だった。
たった5文字に心が奪われた感がある。勿論そこに至るまでの
説明があっての5文字ではあるのだが。
お客様の立場・思い・受け止め方が少し分かったような気がす
る。貴重な経験をしたと思っている。
現在はホームページ一新に向けて、頑張っていただいている。
勿論予算もあるので、なんでもかんでもは出来ない。これも建
築と同じである。限られた予算の中で、最大限のパフォーマン
スを発揮していただくのみである。
初めてのプレゼンを受けて感じたことを忘れずに、自分の仕事
にも還元していきたい。
さて、どんなホームページに生まれ変わるのか。私達も楽しみ
である。皆さまもどうぞおたのしみに。
早ければ、3月頃にはその全貌をお見せできるはずである。
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■編集後記
立場が変われば視点も変わってくるという当たり前のことを
体験できました。まだまだプロジェクトは進行中ですが、
自分にとってはホームページを一新するという作業の中で
良い経験ができたと感じております。
本当にお客様の立場に立つということがどういうことか、
実体験に勝るものはないのかもしれません。
この体験・経験をどのように仕事に還元すべきかが問われて
いる気がしています。
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