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10.06.16 Wednesday

国旗

■皆さん、眠れない夜を過ごされていませんか?
 
 そうです。4年に一度のワールドカップイヤー真っ只中です。

 長い地区予選を勝ち抜いてきて、ようやく辿りつけるW杯の

 本予選。W杯に出られるだけでも奇跡です。少なくとも私が

 サッカー少年だった頃、日本は一生W杯には出られないもの

 と思っていました。タイガースの優勝よりも確率は低いと。

 それが最近は4大会連続出場。それだけでも素晴らしい!と

 言っておきます。

 そんなW杯を見ていて思った素朴な疑問を少し。

 それではどうぞおたのしみください。
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■国旗

 サッカーのワールドカップが開催中である。

 私も昔はサッカー小僧だったので、大いに興味がある大会であ
 る。

 「がんばれニッポン!」とTV越しに声援を贈る。勝敗は時の
 運もあるので、強い国が必ず勝つとも限らない。必ず勝つのな
 ら、FIFAランキングで優勝国は決まってしまう。そうなら
 ないのが、勝負の面白いところである。

 世界的なスポーツイベントとしてはオリンピックよりもメジャ
 ーである。それだけ、サッカーが単純でボール一個あれば始め
 られるスポーツなのである。貧富の差も関係なく誰もが楽しめ
 る。

 そんなワールドカップ。参加出来るのは僅かに32カ国。全世
 界の国の数が、国連加盟国数でいえば192カ国。なので単純
 計算でいくと、全世界の約16%の国しか出場できないことに
 なる。

 まあ、全ての国でサッカーが盛んなわけでもないので、一概に
 は言えないのだが。

 試合前には、必ず国旗を先頭に、選手入場が行なわれ、国家斉
 唱がなされる。そしてキックオフという流れである。

 大概の国のサポーター達は、自国の国旗を揺らしながら応援す
 る。国旗は国家の象徴といえば言えるかもしれない。

 そんなシーンを見ていて、素朴な疑問が浮かんだ。つまらない
 疑問である。

 そもそも、国旗とは誰がデザインしたものなのか?

 それぞれの国旗にはそれぞれの国の歴史や文化が込められてい
 る。それを、大概は長方形の枠の中に表現している。

 日本の国旗は恐らく世界で一番シンプルなデザインだと思う。
 似たようなデザインで色違いの国旗は存在するものの、配色も
 含めてシンプルこの上ない。白地に赤。である。

 他の国でもシンプルなのが多い。フランスやイタリア・ドイツ
 も3色を縦に並べただけ。ギリシャは地中海ブルーを想起させ
 る爽やかな白とブルーのストライプに十字のアクセントが添え
 られている。アメリカは「アメリカー!」という感じだし、ア
 フリカ大陸の国々は「原色~!」という感じである。

 いずれも、何某かのストーリーやヒストリーを凝縮させて、た
 った一枚の布切れに表現していることを考えると、「凄いな」
 と単純に思うのである。

 でも、誰がデザインして、いつ頃から「国旗」として使われた
 のかは調べていないので、分からない。

 「一つの民族を一枚の布に表現せよ。」という課題が仮に10
 0人に出されたら、恐らく100通りの作品が集まると思う。
 それを思うと、たった一通りのデザインが、何年も更新されず
 に使われ続けるというのは、偉大である。

 レベルは違うが、例えば会社のロゴなども一つのデザインであ
 り、色々な意味や意図が少ないファクターの中にギュッと詰ま
 っている。高校の時の美術の教科書に、かつての「富士銀行」
 のロゴの思考過程が掲載されていたことを思い出す。

 富士山をモチーフに徐々に抽象化されていき、最後は富士山「
 らしき」ものの外形だけが残り、色が前面に出てきたロゴに収
 斂するというもの。今思えば、それは当時の著名なデザイナー
 がデザインしていた。一つの大きな会社の象徴を端的に表現す
 る。それが、企業の代名詞となって世間に知れ渡る。ロゴとは、
 非常に重要な役割を持っているのだと感じた。

 因みに、私達の事務所にもロゴはある。HPにも載せているし、
 名刺にも載せている。

 白地に濃い目の四角いオレンジ。そしてその中に白抜き文字で
 「空間工房 用舎行蔵」。

 私達もシンプルなのが好きなのである。古くて新しい色。前に
 出てくる目立つ色。寒色系ではなく、温もりのある暖色系。中
 の字体はゴシックではなく、丸ゴシック系の角が取れた字体。

 名刺は独立してからずっと「中央」にロゴを配していた。バラ
 ンスと余白を考えて。そして、この4月からは思い切って?右
 上の端っこに寄せた。アンバランスと余白を強調するかのよう
 に。ただ、ロゴは変えていない。配置だけを変えた。

 表にはロゴと名前だけ。住所や電話場号など名刺に絶対必要な
 情報は「裏」にビッシリと書いてある。なので、名刺入れに入
 れたら、イチイチ取り出して見なければならない。滅茶苦茶厄
 介な名刺である。が、知って欲しいのは住所や電話番号ではな
 く「用舎行蔵」という事務所名。そして私達の名前なのである。

 ロゴは私達の代名詞である。国旗と大きく異なるのは、歴史や
 物語が生まれる「前」に考え出したものであるという点。どの
 ような事務所にしていきたいのか。どのようなコンセプトを持
 った設計事務所として見て貰いたいのか。そんな思いが詰まっ
 ている。

 国旗の話から、結局自分達の話しになってしまったが、ワール
 ドカップの入場行進を見ていて思った出来事である。
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■編集後記

 日の丸はど真ん中よりも少し旗竿側に寄っているバージョンが

 あることをご存知でしたか?その方が、風に揺られたときに

 キレイに見えるからという理由だそうです。1へぇ。(古っ!)

 他にも縦横の比率や丸の大きさが細かく規定されています。

 一つのデザインにはミリ単位の葛藤が存在します。建築も然り

 なのです。

 「自国の国旗を描きなさい」という出題がされたとき、間違い

 なく日本はトップクラスの正解率を出すものと思います。

 トルクメニスタンという国の国旗。多分正解率は限りなく0%

 に近いでしょう。興味のある方は「トルクメニスタンの国旗」

 で検索してみてください。

コラム | by muranishi | comments(0)

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