空間工房 一級建築事務所

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10.06.09 Wednesday

銀閣寺でビックリ

■京都に住んでいますと、色々と行くところには困りません。

 ただ、近いので「いつでも行ける」という思いがあり、結局

 あまり行かなかったりもします。

 最近、行っていなかった名勝に久々に行ってきました。

 今回はその時のお話を少し。

 今回は(も?)カルーイ感じです。

 それではどうぞおたのしみください。
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■銀閣寺でビックリ

 今年の3月に銀閣寺の修復工事が完了した。

 約2年掛けての大修復である。

 完了したのは知っていたが、あまりに近いので「いつでも行け
 る」と思いつつ、行っていなかった。

 で、先日久しぶりに家族で行ってみた。修復中は行っていない
 ので、恐らくここ2年位は訪れていない。久々である。

 まあ、外から見ても、どこを2年も掛けて修復していたのかは、
 全くもって分からない。以前見た姿と同じようにしか感じなか
 った。

 それはさておき、修学旅行シーズンも一段落したと思うが、今
 も京都市内は修学旅行生達で賑わっている。最近の修学旅行は、
 タクシーで各班毎に名勝を見て廻るのが主流なようである。一
 昔前までは、バスでクラスごと移動だったと思うのだが。まあ、
 京都の細い道を行くなら、バスよりもタクシーの方が理に適っ
 ている。で、バスガイドさんならぬ、タクシー運転手が観光案
 内をして廻る。

 銀閣寺でも何組かの修学旅行生が訪れていた。タクシーの運転
 手が引率して。

 銀閣寺を訪れたことがある方は知っておられると思うが、だい
 たい銀閣寺の建物自体を観賞するというよりは、庭園を観賞す
 るといった趣がある。本来なら、建物本体から眺める庭が一番
 キレイなのだろうが、一般人の私達にはムリな話である。なの
 で、砂で造られた庭園に迎えられ、まず驚く。白砂の庭園越し
 の銀閣寺にうっとりする。そして庭園内の山道をひたすら登る。

 「あれ?こんなに歩いたっけ?」と毎回思う。因みに金閣寺も
 同様である。

 そして、後ろを歩くタクシー運転手と修学旅行生の会話が耳に
 入る。

 「どうして、こんなに登るんですかぁ?」と旅行生。あきらか
 に歩くのが億劫なようだ。

 「絶景が広がっているからや」と運転手。素晴らしい眺めを見
 せて、青春の思い出の一ページにしてあげようという優しい心
 遣いが伺える。

 そうか、絶景が広がっていたんだっけ?と内心思う私。

 で、「キレイな景色が見えるからね」と今聞いたことを、さも
 知っていたかのように我が子に伝える/教える。長い道のりを
 歩きながら。

 そしてようやく景色の開けた頂上に辿りつく。市内が一望であ
 る。

 「うわぁ!」と思うと同時に、その街並みの一点に目が釘付け
 となる。

 ビビッドな黄色をしたビルが、ほぼ真正面の奥の方に見えるの
 である。これには驚いた。何度も来てはいるのだが、記憶にな
 い。

 京都の景観条例が施行される前の建物だろう。でなきゃ、うそ
 である。どぎつい。黄色はダメだ。景観条例で禁止するまでも
 なく、禁止色だと思う。黒い屋根や茶系の外壁色が一様に広が
 る中での、黄色。

 やはり景観条例は必要だな。などと思いつつ、その場で固まっ
 ていた私。そしてそんなことを話しかけようと、隣にいる家族
 を向く。が、すでに遥か先を歩いているではないか。・・・こ
 れにも正直驚いた。

 まあ、街並み云々とか、景観条例の色の話しとか聞かされても、
 イマイチだろうな。と思いつつ、あとを追いかけた。

 銀閣寺でビックリの一日だった。

 また行かれる機会のある方は、一度登ってみて欲しい。きっと
 同様の思いを抱かれることと思う。黄色がダメというよりも、
 街並みの調和は大事ということを。

 因みに、この銀閣寺周辺。哲学の道も勿論有名だが、画家の橋
 本関雪が住まいとしていた白沙村荘が近くにある。その庭園を
 観ることも出来る。なんなら食事も出来る。さらに手軽に、関
 雪の末裔が営むイタリア料理店で喫茶も出来る。ノアノアとい
 うお店である。

 何の話しかよく分からなくなってきたが、分からなくなってき
 たついでにもう一つ。6月中は、運が良ければ、哲学の道で蛍
 を見ることが出来る。

 銀閣寺だけではない史跡が、銀閣寺周辺には密集している。東
 山の文化の一つである。と思っている。
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■編集後記

 ちなみについでにもう一つ。

 哲学の道に行かれる際は、「よーじや」のカキ氷を是非一度

 お試しください。

 6月からの夏期限定ではありますが。きっと驚かれると思い

 ます。そのおいしさと、そのボリュームに。

 そして、落着いた雰囲気もかなりGOODです。

 いつぞやのコラムにも書きましたが・・。

コラム | by muranishi | comments(0)

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