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10.05.05 Wednesday

バカンス制度VS持ち家制度

■書いておきながら、なんですが。

 今回は特に読まなくても良いかと思います。

 かなり文章が散乱している上に長いので・・。

 思考がまとまらないまま掲載するのもどうかと思いますが、

 そこはこのコラムの一つの特徴でもありますので、お許し下さ

 い。
 
 それでは途中まででもどうぞおたのしみいただければ・・。
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■バカンス制度VS持ち家制度

 今回は、現在読んでいる本から少し。

 建築関係の本である。そこに書かれてあった内容で思うところ
 を書いておきたい。別にこの本の主題でもなんでもないのだが。

 フランスをはじめとして、ヨーロッパ諸国にはバカンス制度と
 いうものが存在する。特に説明は不要だと思うが、長期休暇を
 義務付けた制度である。これは諸説あると思うが、私が読んで
 いる本には、労働者の不満を爆発させないため/革命を回避す
 るために集合住宅制度と一体化して進められた制度/政策であ
 ると書かれている。集合住宅制度とは、国が集合住宅をつくり、
 安い賃料で貸すというもの。ただ、それだけでは賃金の安い労
 働者からは不満が出るので、バカンス制度も抱き合わせるとい
 うもの。

 言ってしまえば、賃金は安くても、住む場所と休みを確保する
 から許してよ。というものかと思う。バカンスで旅行すれば、
 経済も潤うという裏政策もあるのだが。

 対してアメリカが進めた政策は持ち家制度。自分の家を持つこ
 とで豊かな暮らしをして、働く意欲を伸ばしましょう。という
 もの。

 滅茶苦茶ザックリではあるが、これがバカンス制度VS持ち家
 制度の全貌である。

 さて、日本は?

 持ち家政策も高度経済成長期には声高に叫ばれたかもしれない。
 実際、多くの日本人の最終ゴールは一軒家に住むというものだ
 ったように思う。日本人は勤勉であるから休みを取らない。週
 休二日になったのもここ最近の話しである。なので稼いだお金
 を住宅に費やす。といった構図が何か出来ていたように思う。

 では今現在の日本はどうか?

 住まいに関する政策といえば、長期優良住宅と住宅版エコポイ
 ント制度の二つくらいである。長期優良住宅の政策発表の際、
 当時の総理大臣であった福田さん曰く「日本の住宅は30年か
 かって住宅ローンを払い終わったと思ったら、建替えなきゃい
 けない時期にきている。何のために30年もローンを払い続け
 たのか。そうではなく、もっと住宅の寿命を延ばして、ローン
 が済んでも住みつづけられる住宅にしていかなきゃならない」
 というような内容を言われたかと思う。ごもっともである。が、
 長期優良住宅だと最長50年のローンが組めるという。なんだ
 そりゃ。である。結局50年もローンを払い続けることになる
 ではないか。

 住宅版エコポイントにしても、断熱仕様が上がるもののその分
 を完全にカバー出来るほどの助成金額かといえば、正直怪しい。

 根本的に土地が高い。都市部ほど高い。なので総額が結構な値
 段なのに、住宅に掛けられる費用が低い。

 そこを何とかできないのだろうか?と単純に思うのである。な
 んともできないだろうが。

 バカンス政策があるわけでもない。5連休程度でゴールデンと
 称するのも如何なものか。

 全ては民主主義なので市場原理に従う。という政策にもならな
 い政策。ありえない。

 ・・・

 そう。今の日本には特に住まいを良くする政策はないのである。
 (と言い切ってしまう。)自助努力しかない。

 バカンス制度は羨ましい。でも持ち家制度も捨てがたい。それ
 が個人的感想である。が、日本にはバカンス制度はない。持ち
 家制度も特にない。かといって日本を出るつもりもない。

 日本には四季がある。地方に行けば自然豊かな場所も残ってい
 る。・・・安倍さんの「美しい日本」政策。わかる。わかるが、
 それで生活はしていけない。

 さて民主党。いよいよ政権交代。期待感が膨らむ。何をしてく
 れるのか?・・・そして現在の支持率は20%。結局何もして
 くれない。

 誰かが何かをしてくれることは多分ない。

 今、上海で万博が始まった。40年前の日本は大阪万博が開か
 れた。いけいけどんどんの時代である。誰が政治家でも関係な
 く成長しただろう気がする。それがこれからの中国だといって
 も良いかもしれない。

 読んでいる本には「これからの建築は中国を目指せ」とまで書
 いてある始末・・。

 さていよいよ焦点の合わないコラムになってきた。

 何が言いたいのか。

 人間は政策によって動くわけではない。と思いたい。バカンス
 にしても持ち家にしても、人(為政者)から言われたから休む
 /家を建てるというのは、どう考えてもおかしい。

 建築にコミュニティが不足している。(うわっ。話しが急に飛
 んだ。ここからは読みたい方だけ読んでくださいね。)

 建築にコミュニティが不足している。コミュニティを必死で作
 ろうとしている。どうすれば交流が生まれるか。どうすれば人
 が集まるか。建築的に解決はできないのか。昔の町内にはコミ
 ュニティがあった。自然にあった。なのに今はなぜないのか。
 核家族化が原因か。マンションが原因か。

 多分答えは一つではない。複数の要因があると思う。一つにど
 んどん土地が細分化されていっている。若しくは集められ、大
 きな建築が建てられていっている。一つの土地に住み続けるこ
 と自体が困難になっている。相続税が払えずに土地を物納せざ
 るを得ないとか、いつの間にか老人の一人暮らしには大きすぎ
 る家になってしまったとか。高齢化社会が原因だとか。考えれ
 ば多分キリがない。

 一つの土地に住み続けられない以上、人は流動的に動く。地方
 に仕事が無ければ都会へ動く。そうして都市は人の出入が激し
 くなり、地方は空洞化する。コミュニティとは長い年月を掛け
 て、何代にも渡って家族間で交流するからこそ自然に生まれる
 ものではないのだろうか。十年や二十年で出来上がるものでは
 ないと思う。

 コミュニティは建築だけで解決できる問題ではない。しかし、
 人だけで容易に成立するものでもない。然るべき場所と然るべ
 き時間の積み重ねと然るべき人の繋がりがあってはじめて揺ら
 ぐことのないコミュニティが完成するのだと思う。

 お互いを支えあうコミュニティ。コモンスペース。そんな社会
 になればいいのにと思っている。そんな地域社会があればいい
 のにと思っている。

 コミュニティなんてうっとうしい。多分そう思う人が高度経済
 成長期を経て増えたから、そんな昔ながらのコミュニティがい
 とも簡単に都市から失せたのだと思う。

 中国を目指して、コミュニティの崩壊に建築が手を貸さなけれ
 ば良いのだが。

 バカンスも持ち家も一つの政策に過ぎない。政策の手が届かな
 い部分は多くある。まずは足元から見直すことだと思う。良い
 コミュニティがまた増えていけば、人は元気になれる気がする。

 建築でできることもあるはずである。一つの建築だけでは不可
 能だとしても、最初は一つである。

 そんなこんなを考えながら、建築にできることを探していきた
 い。まだ先は長い。
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■編集後期

 ここまでお読みいただいた方。ありがとうございます。

 結局建築に何ができるか?という話しだったわけです。

 何かができる気がしているのですが、それがコミュニティ

 なのか何なのかまではたどり着いていません。

 また考えがひらめいたら、続きを書きたい時に書いてみたい

 と思います。

 次回はもう少し、かる~い話題/感じでお送りします。

 いや、まだ何を書くかは決まっていませんが。

コラム | by muranishi | comments(0)

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