空間工房 一級建築事務所

HOME > MESSAGE
10.01.11 Monday

照明について

■低炭素社会が叫ばれて久しい。

 人間が早く手を打たなければ、地球温暖化は待ってくれない

 ところまで来ている気がします。

 私達にできること。身近なことから始めるしかありません。

 コツコツと。

 ある日目覚めれば、急に温暖化が止まっていた!なんてことは

 絶対にありませんので。

 今回は少し温暖化を和らげる方向にも関わるお話し。

 それではどうぞおたのしみください。
_____________________________

■照明について

 今回は少し実務的なお話し。(温暖化はどこへ行った?)

 照明器具の照度についての話しを防備録的に、主に自分に向け
 て発信しておく。

 少し前から電球型蛍光灯というものはあった。今回のターゲッ
 トは、最近、シャープのCMでも一般的になってきた感のある
 「LED照明」。付属のリモコン一つで、昼白色~電球色に変
 わる上に調光機能もついているという優れもの。価格はネット
 で調べると約4000円。電球一個の値段にしては高いが、長
 寿命であるためトータルコスト(イニシャルコスト+ランニン
 グコスト)は若干安くなる計算。

 このLED照明。消費電力は7.8W。寿命は4万時間。価格は40
 00円程度。
 一方普通の60Wの電球の消費電力は54W程度。寿命は2千時間。
 価格は200円程度である。

 私が知りたかったのは、明るさ。果たして7.8Wでどれほどの
 明るさが確保出来るのか?ということ。

 調べてみたところ、答えは以下の通りである。

 LED1W×8個(シャープの製品)=ミニクリプトン球60
 W相当。ミニクリプトン球とは、一般電球より小振りのものだ
 が、明るさは一般電球とほぼ同じであると思って頂いて結構。

 つまり、約7倍の明るさを有することになる。

 因みに蛍光灯は一般電球の約3倍の明るさを発する。
 つまり、60Wの電球の明るさを確保したい場合、蛍光灯だと
 20WでOK。

 若干ややこしくなってきた感じが自分でもするので、整理する。

 分かりやすさの指標として、6~8畳の部屋の大きさをベース
 に整理してみる。6~8畳に一般的に必要とされるワット数で
 考える。

 1.蛍光灯の場合:約70W

 一般電球は蛍光灯の3倍のW数が必要なので・・。

 2.一般電球の場合:約210W

 LEDは一般電球の1/7で良いので・・。

 3.LEDの場合:約30W

 以上のようになる。

 ということは・・。

 1.蛍光灯の場合:約70W相当を使用
 2.一般電球の場合:約50W相当×4個
 3.LEDの場合:8W相当×4個

 ということになる。

 因みに、シャープの現行モデルは口金(差込ネジ部分)の大き
 さが26mm(E26)なので、ミニクリプトン球(E17)
 には対応出来ていないのが、難点である。もっと言えば、ダイ
 クロハロゲン球などはE11程度と口金がかなり小さいので、
 差替えは無理である。

 さらに因みに、電球型蛍光灯の場合は15W程度までE17に
 対応しているものもあるので、差替えても50W相当は確保出
 来る計算になる。

 その他比較を行えば、イニシャルコスト比較。ランニングコス
 ト比較。寿命比較。年間CO2排出量比較。熱効率比較。等な
 ど比較事項は多岐に渡るが、また時間のある時に譲りたい。

 これからメーカー各社がLED事業に本格参入してくれば、L
 EDが照明の主流となることは間違いないと思われる。

 まずは、コストを抑えて欲しいと思う。すごく単純で、身勝手
 な意見ではあるが・・。

 ガンバレ!Panasonic・東芝・三菱・その他諸々!!

 因みに現段階でのLEDが有する課題はコストの他に発光効率
 というものがある。発光効率とは、入力エネルギーに対する光
 への出力エネルギーの度合い。LED単体で見れば効率は良い
 のだが、器具に組み込まれた時点(使用出来る状態)では、白
 熱球よりも効率が悪くなるらしい。

 しかし、今後は高出力蛍光灯レベルまで高まるよう、日夜各メ
 ーカーが研究に励んでいるので、私達はその時を待つのみであ
 る。
_____________________________

■編集後記

 エジソンが電球を発明してから約130年。

 実際にはエジソンは電球のフィラメント部分(京都の八幡の竹)
 のみを提案したらしく、電球を発明したのはジョセフ・スワン
 という人物ですが・・。

 それはともかく、現在はLEDや有機ELという照明器具まで
 発明されるに至りました。

 電気に関わらず人間・科学の進歩は凄いと思います。

 そんな人間だからこそ、温暖化は止めることが出来るはずです
 し、止めなければいけません。

 現代日本社会で最もCO2排出量の多い産業は鉄鋼業だそうで
 す。建築も少なからず鉄鋼(鉄骨)と関わりの深い産業です。

 いきなり大きなことは出来ませんが、少しでもLED照明を提
 案するなど、小さなことから取組んで行ければと思っています。

 もう少し、コストが落ちればな~・・。

コラム | by muranishi | comments(0)

コメントをどうぞ

空間工房 用舎行蔵 一級建築士事務所
住所:〒602-0914京都市上京区室町通り中立売下がる花立町486
TEL:075-432-3883
FAX:075-334-8051
ALL CONTENT COPYRIGHT 2012(C) KUKANKOBO YOSYAKOZO ARCHITECYS OFFICE ALL RIGHTS RESERVED