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10.04.19 Monday

世間の目

■「インターネット」という言葉を知ったのは今から十数年前の

 ことだったと思います。その頃はまだまだ各家庭にインターネ

 ットが普及していない段階。インターネットとはなんぞや?と

 いう時期でした。

 そんな時期に一度兄とインターネットカフェ(その頃何と呼ば

 れていたかは忘れましたが)的なお店に行き、インターネット

 に初めて触れたのを覚えています。

 初めて検索したのは「ルーブル美術館のモナリザ」

 なぜそんなのを一番最初に検索したのかは覚えていませんが、

 「インターネットは世界に繋がっている」という謳い文句に惹

 かれて、「じゃあとりあえず外国から」という程度の気持ちで

 検索をかけたのだと思います。

 今や携帯電話でもインターネットが出来る時代。時の流れの速

 さにいつの間にか流されている感もあります。

 そんなこんなで、今回のコラムです。

 それではどうぞおたのしみください。
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■世間の目

 いずこも同じだと思うが、私達のサイトにもアクセス解析を設
 置している。

 アクセス解析とは、自分のサイトにどれ位の人が訪れてくれて
 いるか?を知る手段として一般的に活用されているものである。

 誰が見ているのかという個人特定までは流石に出来ないのだが、
 どの地域からアクセスしているかや、どんなサイトから辿りつ
 いてくれたのかなどは凡そ把握できるシステムになっている。

 旧サイトではFC2のアクセス解析を利用していたが、新サイ
 トではグーグルのアクセス解析を利用している。

 で、先日から急にアクセス数が増えた。嬉しいことである。ま
 あ、増えたといっても「今まで」から比べての話しではあるが。

 なので一般的なサイトに比べれば、恐らくそんなに凄い数では
 ないのだが、私達の中では凄いことなのである。

 何せ、新サイトをオープンしたのは、ほんの10日程前の話し
 であるので、世間的認知度はゼロに等しいのだから。

 そして、サイト運営者としてはアクセス増加の原因を探る/興
 味がある。増えた理由があるはずなので、理由によっては今後
 の運営にも活かさなければいけない。

 原因は明確であった。

 リンク元が原因。

 リンク元とは、当サイトに来る一歩手前のサイトのことである。
 そのリンク元サイトに訪れる人が多ければ多いほど、当サイト
 に辿りつく人も多くなる可能性が高くなる。

 そのリンク元サイトは、海外サイト及び海外向けサイトであっ
 た。海外サイトとは、単純に驚きである。

 それらのデザイン系サイトに、先月竣工したばかりの「京都市
 St」邸が紹介されていたのである。しかも無断で(笑)。

 なので、国内からのアクセス数が増えたというよりは、海外か
 らのアクセスが極端に増えた。これが原因である。

 なぜ紹介してくれたのかは、分からない。しかも紹介してくれ
 いている海外サイトは2つあった。いずれもグーグルランキン
 グが高く、7と5である。なので、そのサイトを訪れる人の数
 は必然的に多いと思われる。

 設計者としては単純に嬉しいし、ありがたい。なので、無断で
 はあるが、ありがたい。

 ただ、当サイトは日本語オンリーなので、このコラムを読める
 外国人はほぼ皆無だと思うが・・。

 考えれば、インターネットは世界に通じている。知ってはいた
 が、特に実感はしていなかった。それを今回は実感することと
 なった。アメリカ・ヨーロッパ諸国はもとより、オセアニア・
 インド・中国・南アメリカ・東南アジアなど様々な国から当サ
 イトにアクセスされていることが、アクセス解析により分かっ
 た。日本国内からのアクセスが最も多いのは以前と変わらない
 が。

 どこで誰が何を見ているのか。正直それはあまり意識していな
 かった。自分達が設計した住宅を、まさかインド人が見ている
 など考えもしなかった。勿論それは、海外サイトに紹介された
 からこそなのではあるが。

 建築を設計する時、周辺環境からの視点/見え方などは検討す
 る。それは街並みを形成する一つの要素となるからである。ま
 た、近隣への日当りや風通しも少なからず検討する。それは、
 お互い気持ちよく住みたいからである。

 それらは恐らく、見えない「世間の目」を意識しているからな
 のだと思う。好き勝手な色彩を使い、好き勝手な位置に窓を設
 け、好き勝手に高い建築物を建てれば、恐らく見えなかった「
 世間の目」が一気に見え始めてしまうと思う。

 それは、若干マイナス思考的な「世間の目」の捉え方である。
 しかしプラス思考的な「世間の目」というものも確かにあるの
 だと今回の件で実感した。

 何も世界の人々に見てもらおうと思って設計しているわけでは
 ない。国内の色んな人に見てもらおうと思って設計しているわ
 けでもない。ただ、そこに住まう人やそこを訪れる人々に居心
 地の良い空間を提案/設計しているつもりだし、これからもそ
 うしていくつもりである。

 その結果が、たまたま今回は色々な人の目に触れる機会があっ
 ただけである。

 ただ、覚えておかないといけないと感じたことは、建築の設計
 とは、常に「世間の目」に晒されるということである。

 工事中でも街行く人々は「何が出来るんだろう?」という目で
 覗いてこられる。建ち上がったあとは、常に色々な人から見ら
 れる。

 見る人が不快になるような建築であってはならない。見る人に
 良い印象を与える建築がベターだと思う。何をもって良い印象
 とするかは当然明確ではないし、10人が見れば10通りの解
 釈や印象があるのだけれども、少なくともそこを意識すること
 は大切かな?と思う次第である。

 お施主様のご要望と共に、良い意味で「世間の目」も意識しつ
 つ今後も設計に取組んでいきたい。
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■編集後記

 確かに「インターネットは世界に繋がって」いました。

 初めて触れてから十数年、それを実感している次第です。

 世の中にはまだまだ知らないサイトが数多く存在しています。

 それは日本国内に留まらず、同じことが言えます。

 海外のデザイン系サイトも検索してみると面白いかもしれませ

 ん。英語はペラペラではありませんが、建築やデザインの写真

 には言語は必要ありませんから・・。

コラム | by muranishi | comments(0)

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