空間工房 一級建築事務所

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10.01.01 Friday

■新年あけましておめでとうございます。
 
 一富士、ニ鷹、三茄子。

 初夢に見ると縁起が良いとされているものです。

 生まれてこの方、未だに見たことがないベスト3でもあります。

 「夢」という言葉には、勇気や希望という概念が刷り込まれて

 いるようにも思います。

 今年の抱負も兼ねて「夢」の話しから、スタートを切りたいと

 思います。

 それではどうぞおたのしみください。
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■夢

 寝ている間に見る「夢」と起きている間に見る「夢」がある。

 寝ている間に見る夢は、日常体験・記憶を整理する手続きの上
 で見るものであり、時に空を飛んだり、何かに追いかけられた
 りする。

 初夢。皆さんは何を見られただろうか?

 それはともかく、(「じゃあ聞くなよ」という反応が返ってき
 そうだが・・)起きている間に見る夢の話しから。

 私は○○になりたい。とか、私は○○を手に入れたい等といっ
 た類の夢の話しである。

 私の夢の定義は、こうである。

 「夢」は誰からも奪われることのないもの。なぜなら「物」と
 してこの世に存在しないからである。そして、夢を実現させる
 ことが出来るのは、自分の行動のみによると思っている。夢を
 諦めるのも自分。追い続けるのも自分。第三者による何らかの
 阻止行為や自分置かれた状況・環境による阻止はあるにせよ、
 阻止=奪取とはならないと思っている。

 例えば、宝くじに当選する。というものは一種の夢かもしれな
 いが、上の定義でいくと「夢」ではない。宝くじを買うという
 行動を起こすのは自分だが、当選するか否かは完全に自分のコ
 ントロール範疇を越えている。いわば「運」である。

 「運」が良ければ当選するし、悪ければ当選しない。

 建物を建てるという「夢」。これは、「運」の問題ではなく、
 「意思」の強さに左右されるところが大きい。

 私達はお施主様に「夢」を聞く。それが仕事の始まりである。
 あるコンペサイトのPR欄に書いている言葉は、こうである。

 「夢はなんですか?目一杯の夢を膨らませて下さい。それを実
 現しましょう。」

 勿論、予算の関係で断念せざるを得ない時もある。法的条件の
 前で挫折する時もある。しかし、可能な限り、膨らんだ夢を包
 み込みたいと考えている。そこには、コストコントロールの術
 や法的解釈の術を総動員して「夢」を「カタチ」に変えていく
 作業が隠されている。

 「夢」は、行動の原動力になり、前向きにしてくれる。

 数ある士業の中で、私達「建築士」の仕事は、前向きな作業で
 あると、大学時代の教授から言われたことがある。医者や弁護
 士は問題が起きてから、それらを解決するために依頼を受ける。
 でも建築士は「建物を建てる」という、依頼者の「夢」に参加
 出来る幸せな職業の一つである。と。

 今年は、どんな依頼者の「夢」に参加することが出来るのだろ
 う?と思いつつ、「夢」を「現実」に変えていく仕事に邁進し
 て行きたいと思う。

 そして私達もまた、世の中から「建築家」として認められるこ
 とを「夢」に持ち続けたい。

 今はまだ「夢の途中」である。

 「諦めない限り、夢は実現する」と信じている。
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■編集後記

 歳を重ねるごとに、時の経つのが早く感じます。

 それは、時間の密度が濃くなっているからなのか、薄くなって

 いるからなのか意見の分かれるところではありますが、個人的

 には、「密度の濃い」一年にしていきたいと思っております。

 どんな一年が、どんな未来が待っているのかなんて、誰にも分

 かりません。

 だから人は「夢」を持つのだと思います。未来をこの手に近付

 けるために。

 この一年が、皆様にとりまして良い一年となりますように!!

 そして、今年も宜しくお願いいたします。

コラム | by muranishi | comments(0)

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