■最近新聞を読んでいて心に残った記事があります。
「自分が信じたとおりに物事は運んでいく。それが人生の面白さ」
京都に本社を置く日本電産の永守重信社長の言葉です。
物事は思い通りに運ばない。という一般論ではなく、信じたとおりに
なっていく。と言い切る強さ。
何か勇気が湧いてきませんか?
人から影響を受けやすい性格ですので、そんな一言からひとつ
コラムを書いてみようと思います。
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■そういうことか!
主に建築の設計を生業としています。
なので、たまにお客さんから「ご自宅はどんな感じですか?もちろん
設計はご自身でされたんですよね?」という質問をいただく。
実は、古い京町家を手に入れて生活しているんですが・・・とか。
コンパクトで究極のワンルーム的な空間で家族肩を寄せ合って生活
しているんですが・・・。とか。
空間構成や材料の使い方を今までになかった概念で用いた空間を
実験的に創って暮らしていますが・・とか。
本当は言ってみたいのですが、甲斐性がないためどれもまだ実現
には至っていません。
きっといずれも「信じる」に至っていない証拠なのだと、新聞記事を
見て腑に落ちました。
私たちが創るのはお施主様のご要望にプラスアルファした空間です。
設計のプロですので、ご要望をそのまま建てても恐らく満足は得られ
ないでしょうし、設計を生業とする意味がなくなります。
プラスアルファは余計であってはいけません。それがあるからこそ
空間が活きてくるという外せない要素である必要があります。
見たことがなくても、自分達が良いと信じるからこそ実現に至るのだ
ということです。
これはいい!と思う要素を言葉やビジュアルで具体化していくこと。
それが私達の役割でもあります。
見たことはない。でもこれはいい!そう信じる空間要素をこれから
少しずつ書いてみようと思います。
何の役に立つかはわかりませんが、想像の一歩が創造の一歩へと
つながることを信じて。それが私の人生ですから。
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■編集後記
アイデアを具体化していくには言葉だけでは足りません。
具体的な数字や図形がないと正確には第三者に伝わりません。
建築の場合は、それが設計図と呼ばれるものです。
最初に言葉が来るのか。最初に図形が来るのか。それは設計者に
よりマチマチでしょう。ひょっとしたら同じ設計者でも作品毎に着手
の方法は変わるかもしれません。
私は出来る限り言葉から入るようにしています。
言葉というと語弊があるかもですが、コンセプトから入るようにして
います。言葉だけで空間を第三者に想像してもらえるのが究極の
プレゼンだと思ってもいます。これも信じれば叶うかもしれませんね。
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念ずれば通じる。
一念岩をも通す。
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