このイベントは終了いたしました。多くの皆様にご来場頂きましたこと
感謝申し上げます。またの企画をどうぞおたのしみに!
本日で終了いたします、第7回目の「京都2111」企画展。
今回は、公募にて様々な分野で活躍中の方々にもご参加いただき
タテ・ヨコ・高さ共に211.1mmキューブ状の中に「京都」を表現する
ことを試みました。
作品製作に先立ちまして「テーマ連想イベント」を開催したのですが
このイベントでは、出展者が一同に介してくじ引きで順番を決定。
その順番で輪になって、手前の人が連想した言葉を受けて連想した
ものを、本人のテーマとしました。
そして会場の様子は、こんな感じ。
出展者のみなさんが「京都」から順番に連想したテーマを順番に挙げますと・・・
「神社」「砂利」「歴史」「お寺」「鐘」「山」「木」「成長」「町並み」「つらなり」「時間」
「数字」「戦い」「石畳」「日本庭園」「川」「底」「うつわ」「きもの」「水玉」以上20こ。
ちなみに私たちのテーマは「つらなり」となりました。
そこで、どんな風にまとめようかと考えたわけですが、出来上がったのはコレ。
211.1mmキューブの中に「つらなり」を表現してみましたが、これではわけがわかり
ませんね。種明かしはあとでします。
まず「京都」とは何か?から考えました。今ある京都の姿から、いろいろなものを
削ぎ落としていったとき、京都でなくなる瞬間が訪れるのではないか?と。
すなわち、その一歩手前が「京都」であり続ける条件じゃないか?と思ったわけです。
削ぎ落とすというのは、歴史をどんどん遡ることと同意かもしれません。
そして辿り着いた答えは、「人」が住み始める前の状態は決して「京都」ではなく、
「人」が住み始めた途端に「京都」の核が形成され始めたのではないかと考えました。
前の写真に下から光を当てますと・・・。
何か浮かび上がりましたね。
中央に見えるのが、家のようなもの。つまり建築です。その左に見えるのが人(親子)
です。これは、建築が人を守るということを表しています。そして、それら全体が人の
手に乗っています。これは、人が建築を守るということを表しています。
そんな関係の「つらなり」が京都を形成しているのではないか?という意味です。
そんな関係が他のまちより少しだけ長いのが、京都だと思うわけです。
そして、100年後もそんな関係を続けていければ、京都は京都であり続ける気が
するのです。
建築と人との関係は、光と影の関係のように切っても切れない。ということも表現
していたりします。
ところで、上の方に光が怪しいカタチで浮かび上がっていますね。
これは何かと言いますと、現在の京都市の人口分布グラフです。
左端が0歳。右端が100歳の人口。
0歳の人は100年後に100歳になるのですが、0~10代の人口数を見ますと
80歳代のレベルと同じなんです。これは直感的に少ない、と感じます。
実は100年後に「建物たちを守る」という行為が、思うほど簡単ではないことが
想像できると思います。
人を増やす(出産する/呼び込む)ということを真剣に考えなければ、京都が
京都でなくなる日がくるのかもしれません。
または、長持ちする建物を建てていくことが重要なのかもしれません。。
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