京田辺市内に建つ築150年の古民家(造り酒屋)を建替える。
それが今回の計画です。
古くは宮様もお泊りになられた由緒あるお家。
それだけに、使われていた材料も価値があるものばかりでした。
単に新しくするのではなく、古いもの・古民家の記憶・ご家族や
ご先祖様の歴史を感じる住宅にしたいという意図が根底に流れた
住宅の設計を志ました。
現在のご主人は考古学者。南米で数年暮らされたご経験もあり
その時の中庭型住宅が今回の第二の根底ともなっています。
宮様がご宿泊された書院は、材料をすべてそのまま使って再現し
棟木はリビングの化粧梁に使用し、襖の取っ手などは今や貴重な
細工が施されているため、これも利用するなど、古い家の記憶を
そこかしこに埋め込んでいきました。
中庭に佇むと、そこは周辺から完全に隔絶されたオリジナルな
時間と空間が流れます。
これもまた外部を取り込んだ内部空間とも言えるでしょう。
敷地面積:894.57㎡(270.61坪)
延床面積:338.01㎡(102.25坪)
構造規模:地上1階/木造+地上2階/RC造
構造設計:I・O・C
施工会社:松井工業株式会社