大阪市内に設計した全面をアルミルーバーで覆われた住宅
です。
商店街の一部に面し、尚且つそちらが南側という敷地条件。
人通りの多い面に開放するのは、視線的にも心理的にも
憚られる。でも、折角の南からの陽射しは取り入れたい。
そんな葛藤の末辿りついたカタチがコレでした。
3階リビングにはサンサンと太陽光が射し込み、窓を開放し
てもまったくプライバシーが侵される心配はありません。
それは、全面のルーバーだけでなく、深い懐を持ったテラス
が中間に媒介しているからです。
そしてルーバーの両サイドには、新宿都庁の外壁にも使われ
ている石状吹付けを施しています。
これはALC版という汎用品を用いつつも、ファサードの
独自性を持たせることを意図しています。
まあ勿論、経年劣化に対応する意味も含まれていますが。
内部での試みは、強化ガラス床・化粧ルーバー天井・月と
ススキの風景をイメージした障子のデザイン・ステンレスで
囲われたキッチン・スクリーンとプロジェクターによる
リビングシアターなどなど数多くあります。
そしてそれらが、和でもなく洋でもない空間に統合されて
います。
敷地面積: 82.27㎡(24.89坪)
延床面積:166.86㎡(50.48坪)
構造規模:地上3階/鉄骨造
構造設計:高畑建築構造設計事務所
施工会社:株式会社杉建設