解体が完了しまして、土間が露わとなりました。
写真は道路側の格子窓の様子。基礎は時代を感じさせる
レンガ積み。外部が町家で良く見かける研ぎ出しの人大
ですが、内部下地がこのようになっているのは意外と
見る機会が少ないかもしれません。
土台や柱の足元はほぼほぼキレイな状態で、一部根継ぎ
が必要な程度ですので、良好な状態と言えます。
見上げますと、既存の梁も再利用された形跡のある梁が
見えます。
いわゆるSDGSは遥か昔から当たり前のように実行されて
いたのが良く分かります。
今回はお施主様の希望で、この梁たちも見せる意匠と
なる予定です。
今回のテーマは町家。古き良き空間を味わう住まいとする予定。
天井に貼られたのは代萩べニア。ヨシと比べますと落ち着いた
色合いです。
フローリングも濃い茶系をあしらい、古い民家が培ってきたような
落ち着きのある空間になる予定です。
壁や天井には断熱材が施工されまして、あとはボード工事を
待つばかり。
写真中央には大量のプラスターボードが積み上げられ
これらが壁と天井に貼られて参ります。
大工さんの工事も大詰めといったところです。
昭和初期に建てられた京町家。
それを買い取り、新たな住処としてリノベーションを
されるO様は、古民家が持つ自然素材感を好まれており
解体現場の土の匂いにも敏感に反応されておられました。
土と木で出来た空間の良さを出来る限り活かすように
取り組んで参ります。
写真は2階の小屋裏に潜んでいた大きな丸太の梁。
解体前から天井裏を覗いて、丸太が在ることは確認済で
この梁を見せることにも拘りをお持ちでした。
約100年振りに陽の光に浮かび上がった丸太の雄姿。
こちらも活かした空間に仕上げて参ります。
リビング天井にヨシべニアが施工されまして、少しバリテイストを
意識した空間になりつつあります。
新規の梁や根太は既存梁の濃い茶色と色合せを行っていく予定です。
そんなリビングの一部分は吹抜けとなっておりまして
上部には天窓を設置致しました。
天窓越しの光が季節の移ろいを告げてくれる予定です。
また、夏場の熱気も逃がすよう、開閉式としております。
2階の子供室にも天窓を設置いたしまして、暗さや天井高さの
低さを少し解消する大事な開口要素となっております。
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